消費増税の影響|消費税の専門家がわかりやすく解説|消費者経済総研|2019年5月15日

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消費税|減税の効果・メリット,増税の影響・デメリット

消費増税の影響

◆消費税の専門家が、わかりやすく3分で簡単解説

◆消費税は悪税悪法か?良い税か?
◆増税のメリット・デメリットは?

◆経済景気が悪化し不況化の懸念は?
◆失敗した場合の悪影響は?

◆賛成反対の前に過去の増税影響の検証で必要性を考えます。

消費支出は、どうなったか?

1994年からの長期推移では、消費が減退したのは、4回あります。

①1997年消費増税(3→5%)、②リーマンショック、③東日本大震災、④2014年消費増税(5→8%)
の4回です。

リーマンショックと東日本大震災は、外的要因だとしても、2回の消費増税は、日本国内での政治決定です。

※年は、年度ではなく暦年


GDPは、どうなったか?

先のグラフは、「消費支出」でしたが、今度は、「GDP」で見てみます。

1994年からの長期推移では、GDPが後退したのは、3回となります。

1997年消費増税(3→5%)、リーマンショック、東日本大震災の3回で、
2014年消費増税(5→8%)では、GDPは、上昇を続けます。



1997年の消費増税(3→5%)では、GDPが後退したのに、
なぜ、2014年の消費増税(5→8%)では、GDPは拡大となったのでしょうか?

それは、「輸出」の差が、要因です。



輸出は、どうだったか?

1997年と2014年において、輸出の状況は、大きく異なります。

1997年~2001年と、2014年~2018年と、それぞれ、4年間で比較すると、
下図のように、一目瞭然ですね。



1997年も、2014年も、消費増税により、消費支出は減退しましたが、
2014年増税時からは、好調な世界景気の恩恵である「輸出増加」が、
「弱い消費支出」をカバーしたのです。輸出さまさまです。

なお、GDPにの計算においては、「純輸出」※の値が、参入されます。

※「純輸出」=「輸出」-「輸入」「純輸出」の値で、
1997年から4年間、2014年から4年間を比較しても、同様の傾向になりますが、
グラフにすると、わかりにくくなるため、ここでは、「輸出」のグラフを掲示しました。

1997年は「アジア通貨危機」も起き、アジアの各国経済に大きな悪影響を及ぼしました。

2014年~2018年は、好調な世界景気に支えられ、輸出は伸びてきました。
しかし、昨今「米中貿易摩擦」という大きな懸念材料が拡大しています。

既に、中国の貿易の統計数字に、マイナスの数値が出始めています。

「弱い消費支出」をカバーする「輸出」頼みですが、
その「輸出」が、弱った際には、2014年型ではなく、1997年型に近付く、可能性が高まるでしょう。


増税のたびに、消費が「悪化と減速」

GDPの6割の「消費」が、増税するごとに、悪化と減速です。
「GDP」より「消費」の方が、影響は顕著です。これを、グラフで一目瞭然の解説です。

  →「グラフでわかる悪化と減速|消費税の減税廃止は?

個人・家庭の暮らしぶりは、どうなったか?

では、日本の景気に大きな悪影響を与える「消費増税」によって、
個人や家庭の暮らしぶりは、どうなったのでしょうか?
    
  →「3分でわかる 実感なき景気回復



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ご注意
本件のテーマに関連する制度は、大変複雑です。
正確さを追求しますと、複雑化し、わかりにくくなります。
ここでは、わかりやすさを優先し、様々な点において単純化・省略化等をしています。

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行政庁等へ確認をし、自らの責任において十分にかつ慎重に検証の上、対応して下さい。
また下記の「免責事項 」をお読みください。
【著作者 プロフィール】
■松田 優幸 (消費者経済総研 チーフ・コンサルタント) 経歴

◆1986年 私立 武蔵高校 卒業

◆1991年 慶応大学 経済学部 卒業

 *経済学部4年間で、
  ・マクロ経済学(GDP・失業率・インフレーション・投資・貿易収支等)
  ・ミクロ経済学(家計・消費者、企業・生産者、取引市場等)・労働経済を専攻
  
 *経済学科 高山研究室の2年間 にて、
  ・貿易経済学・環境経済学を研究

◆慶応大学を卒業後、東急不動産(株)、東急(株)、(株)リテール エステートで勤務

 *1991年、東急不動産に新卒入社し、途中、親会社の東急(株)に、逆出向
 *2005年、消費・商業・経済のコンサルティング会社のリテールエステートに移籍

 *東急グループでは、
  消費経済の最前線の現場である、店舗・商業施設などを担当し、
  各種施設の、企画開発・運営、店舗指導、接客等で、消費の現場の最前線に立つ

 *リテールエステートでは、
  全国の消費経済の現場を調査・分析し、その数は、受託調査+自主調査で多岐にわたる。
  商業コンサルとして、店舗企業・約5000社を、リサーチ・分析したデータベースも構築

◆25年間の間「個人投資家」としても、活動中。

 株式の投資家として、マクロ経済(金利、GDP、物価、貿易、為替など)の分析や、
 ミクロ経済(企業動向、決算、市場など)の分析にも、注力している。

◆近年は、
 消費・経済・商業・店舗・ヒットトレンド等で、番組出演、執筆・寄稿、セミナー・講演等で活動

◆現 在は、
 消費者経済総研 チーフ・コンサルタント (53歳)
 兼、株式会社 リテール エステート リテール事業部長

◆資格は、
 ファイナンシャル・プランナーほか


■当総研について

◆研究所概要
*名 称 : 消費者経済総研
*所在地 : 東京都新宿区新宿6-29-20
*代表者 : 松田優子
*U R L : https://retail-e.com/souken.html
*事業内容: 消費・商業・経済の、調査・分析・予測のシンクタンク

◆会社概要
「消費者経済総研」は、株式会社リテールエステート内の研究部署です。
従来の「(株)リテールエステート リテール事業部 消費者経済研究室」を分離・改称し設立

*会社名:株式会社リテールエステート
*所在地:東京都新宿区新宿6-29-20
*代表者:松田優子
*設立 :2000 年(平成12年)
*事業内容:商業・消費・経済のコンサルティング

■松田優幸が登壇のセミナーの様子

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チーフ・コンサルタント 松田優幸