経済政策提言Vol.2(給料UP編)岸田内閣への期待|消費者経済総研|2021/11/14

経済政策を提言|今回(Vol.2)は、給料UP編
生産性,粗利益,税制,最低賃金,転職を解説

自民党公明党の新政権 岸田内閣への期待
として、経済対策等を提案

私たちの給料・暮らしやGDPは、どうなる?

「失われた30年の日本|安い国ニッポン」
 ↓
「日本経済を元気にし、私たちの給料をUP」
する経済政策とは?

わかりやすく解説しながら提言

-消費と経済をわかりやすく解説する-
  -「消費者 経済 総研」-


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最新稿:2021年11月14日
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日本は、安い国? 失われた30年?
-- 消費者 経済 総研 --

◆日本は、安い国なのか? 30年失われたのか?

日本で「失われた20年」と、よく言われてきた。
以前は「失われた10年」だった。

そして近年は「失われた30年」と言われ始めた。

「安い国 ニッポン」も、よく言われる。
「物価が安い 日本」だけ ならよい。

しかし「給料が安い日本」なのだ。

今後も将来も、日本は低迷するのか?

そこで「経済成長と、私たちの給料UP」のための
政策を、岸田新政権へ、提言させて頂く。




前回号は「年金不安の解消」
前回号は「年金不安の解消」で経済拡大だった。

個人消費はGDPの約6割をしめる。
その個人消費は、低迷している。

その低迷の要因を、年金の側面から分析した。

 年金が少ないので、老後が不安
  ↓
 将来不安に備えて、貯蓄をする
  ↓
 貯蓄にいそしむから、消費低迷

この流れを、解消するための下記提言を解説した。

 まずは、誤った年金への認識を正す。
 そのために、年金の知識を増やす。

→これで「誤解・過剰不安」を、ただす。

その上で、「年金の支給額UP」も提言した。
そのための行政・社会保障の改革などを解説した。

この政策が、実行されれば、
消費拡大 → GDP拡大 → 給料UP につながる。

つまりこのアプローチは、老後の不安の解消で
「過剰な貯蓄を、消費に回す」ことだ。

この前回号は、下記ページを、ご覧頂きたい。
【経済政策を提言】 年金,BI,行革編




今回号は、給料UP政策
今回は「消費拡大の原資」の「給料UP策」の提言だ。

 ムダの排除
  ↓
 生産性UP
  ↓
 企業の粗利益UP
  ↓
 労働分配率UP
  ↓
 私たちの給料UP

さらに、下記の好循環へ

 私たちの給料UP
  ↓
 個人消費の拡大
  ↓
 景気拡大
  ↓
 さらなる 私たちの給料UP

上記の流れを、実現する手法を、解説する。
「生産性の向上」もキーワードだ。




「わかりやすく」を最優先
「生産性の向上」のテーマでは、
専門用語が、ごちゃごちゃした経済理論や、
ややこしいビジネス理論もある。

経済・ビジネスのテーマでは、
難解な表現に、意図的に、されるケースもある。

また、難解に表現すれば、
レベルが高い内容だと、認識される事もある。

 難解な内容は、ハイレベルなのか?

「同じ内容」なら、難解で時間がかかるより、
わかりやすく、短時間で、把握できる方がいい。

筆者(松田)は、34年以上前に、慶応大学 経済学部
に入学以来、経済を研究している。

しかし本稿は、経済学の知識なしでも、理解できる
「わかりやすい解説」としている。




生産性UPの方法 とは?
-- 消費者 経済 総研 --

◆生産性UPの方法 とは?

生産性UPの手法に「デジタル化」が、よく言われる。
しかしその前に、やることがある。

 「紙を使うのを、やめるのだ」

「ハンコを使うのを、やめる」は、
業務の効率化へ貢献した。

「紙をやめる」のは、それ以上に効果がある。
また「移動も、やめる」のだ。

今回号は、まずは先に、これらを解説していく。
その後で、政策提言を述べていく。




給料の原資を増やす とは?
会社の利益が減少した時は、給料UPは、難しい。
利益がUPした時ならば、給料UPは、やりやすい。

 会社の利益UP → 社員の給料UP である。

給料UPのための「利益を増やす策」を解説する。
「利益」は、会社が支払う給料の原資である。

利益の中でも「粗利益」を見ていく。
なお「粗利益=付加価値」と捉えてよい。

「粗利益」とは、
売上から、仕入原価を、引いた後の額だ。

「粗利益」 = 「売上」 - 「仕入原価」 である。

「営業利益」とは
「粗利益」-「人件費、水光熱費、宣伝費など」

「経常利益」とは
「営業利益」-「支払利息など」

よって「給料」の原資は、「粗利益」だ。




会社の粗利益UPと生産性UP
給料の原資の粗利益を、増やす政策を、解説する。

「粗利益UP」のためには、「生産性UP」が重要だ。
生産性UPして、粗利益を増やすのだ。

-- 消費者 経済 総研 --

◆生産性UPの方法は?

先進7か国(G7)では、日本の生産性は、最低だ。
その解決策として、出てくる言葉は何か?

 「デジタル化」である。

猫も杓子も「デジタル化」になっている。
デジタル化は、魔法の杖か?

デジタル化で、直ちに企業の利益がUPするのか?
答えは、違う。

-- 消費者 経済 総研 --

◆失敗事例は?

下記の事例もある。

 大手企業で「デジタル化だ!」との掛声で、
 全社的なシステム導入をした。

 しかし、使いにくく、廃止した。

上記の事例は、大金をドブに捨てたようなものだ。

-- 消費者 経済 総研 --

◆システム導入は、難しい?

システム導入の後では、更新等の課題も発生する。
導入企業の担当者・経営陣がIT苦手だと、どうか?

ITベンダーの言われるがまま、になる事がある。
この状態は、避けたい。

エンジニアが、自社内に不在では、こうなる。

-- 消費者 経済 総研 --

◆中小企業等には、より一層、難しい?

前項のように、大企業でも、失敗事例があるのだ。

中小企業等では、エンジニアを雇えるか?
そんな余裕は無い中小企業等も多い。

 (※中小企業等は、中小企業や小規模事業者)

そもそも、それよりも前の段階で止まる。

中小企業等のデジタル化では、
「何やればいいか、わからない」との話も多い。

-- 消費者 経済 総研 --

◆デジタル化は、ゴールなのか?

手段であるデジタル化が「目的」になってしまう。
デジタル化することは、ゴールではない。




では、何をすればいい?
-紙の使用を、やめる?-

日本の企業数のうち、中小企業は、99.7%だ。
数では、ほとんどが中小企業だ。

「老夫婦」が経営している、中小企業等も多い。

日本の中小企業の経営者・個人事業者の中には、
ITが苦手な方も、いらっしゃる。

デジタル化に執着すると、進まない。
そこで、簡単な方法がある。

 「紙の使用を、廃止するのだ」

紙をやめれば、自動的にデジタル化が、進む。

張り切って「さあ、デジタル化だ」では、どうなる?
どんなシステムを構築すればいいか悩んでしまう。

導入後にも、苦労がある。
社員や取引先への説明も、しないといけない。

「ああ面倒だ。ならば、今まで通りの方が楽だ。」
になってしまう。

「どうやって、デジタル化しようか?」
と悩む必要など無い、

紙を無くせば、自動的強制的にデジタル化に進む。
そして、仕事はスムーズになり、効率化される。

では、どこから、手をつけるか?
具体策は、後述する。




移動は無駄?
コロナ禍で、日本企業もリモート会議が増えた。
外資系企業では、どうか?

-- 消費者 経済 総研 --

◆コロナの前では?

外資系企業は、グローバル展開をしている。

コロナ前から、世界中の各オフィスの間で、
電話会議・ビデオ会議は、活用されていた。

一方コロナ前の日本企業では、どうだったか?
下記の様な話が、多かった。

 「まずは、お会いして、ご挨拶を」

 「御社に訪問して、詳しいご相談を」

 「そのあたりは、お会いした時に」

2021年11月は、コロナ禍が、だいぶ収まった。
そこで「お会いしてご相談を」が、復活し始めた。

「対面の面談」が、無駄なのではない。
それよりも、「面談場所への移動」が、無駄なのだ。

ビジネス街での移動は、電車移動が、多いだろう。

 ・改札を通過する時間
 ・駅舎内の階段を、昇降する時間

 ・最寄駅から訪問先へ、歩いている時間
 ・(夏なら)到着後、汗を拭いている時間・・・

この時間は、企業は付加価値を、生産していない。
ロスタイムだ。

このロスタイムにも、企業は人件費を支払う。
駅の階段を上がる時間は、利益を生んでいない。

その一方で、従業員には、疲弊・消耗につながる。
リモート面談で、十分なケースは、多いはずだ。

スマホのテレビ電話(フェイスタイム等)なら、
ボタン1つで、面談を開始できる。

 「営業は、足で、稼ぐんだ!」

日本では、こんな言葉が、言われてきた。
「これは、単なる無駄」である。

背景には「苦労が、美徳」という古い考えが、ある。
苦労は、無駄である。生産性を下げてしまう。




複雑だと、私たちのお金が減る?
 -シンプルなら、国民のお金は、増える-

 - 複雑 だと、国民のお金は、減る -

◆税制も複雑すぎる

筆者(松田)は、法人税・所得税・相続税の計算も
やっているから、税制は理解している。

それにしても、税の制度も、複雑すぎる。

-- 消費者 経済 総研 --

◆複雑だと、付加価値を生まず、生産性ダウン?

「複雑な事を、理解しようとしている時間」は
付加価値を、生産していない。

複雑だと、日本の生産性を、ダウンさせるのだ。

日本維新の会は、2021総選挙で、
「税制のシンプル化」を、主張した。

岸田政権も、税制のシンプル化を、進めて欲しい。

「維新の会の政策は、岸田内閣では無理」
では無いはずだ。

ぜひ、検討して頂きたい。

-- 消費者 経済 総研 --

◆民間企業は「シンプル is ベスト」へ

-民間での複雑化は、コストアップ?-

「複雑な会計処理、複雑な税務計算」は時間を使う。
この時間は、企業は付加価値を、生んでいない。

これらの複雑な業務を、どうやるか?
経理部の人員を、配置することになる。

このための人員配置は、企業の人件費を増やす。
その「費用増」によって、何が起きるか?

販売価格がそのままなら、企業の粗利益が減る
粗利益は、給料の原資だ。

「給料の原資の粗利益」が、減ってしまう。

▼ 粗利益を減らさず、売値へ転嫁では?

販売価格を値上げしたら、消費者は、どうなるか?
割高な料金を、商品に支払うことになる。

-- 消費者 経済 総研 --

◆複雑で起きる結果は?

つまり複雑だと、下記が起きるのだ。

[1] 企業の粗利益が減少 → 給料の原資が減少

[2] 商品が割高化 → 消費者が、損する

[3] 割高化では、企業も、自社の販売数量が減る

 - 複雑 だと、国民のお金は、減る -

◆続いて「行政」では、どうか?

-行政も 「シンプル is ベスト」 へ-

日本の行政の業務は、煩雑すぎる。

煩雑だと、どうなるか?
担当する役所の職員の労働時間は、増える。

 煩雑化
  ↓
 労働時間UP 又は 人員増
  ↓
 行政コスト増

行政の複雑な業務や、過剰な業務によって、
「行政コストが増加」すると、どうなる?

国民・民間企業は「割高な税金を払う」事になる。

また複雑化すると、ミスやエラーの発生が増える。
そのミス等の修復で、多くの時間を失う。

◆複雑化を招く要因は? 平等の追求?

複雑化する要因の一つは「平等追求」である。
平等性を重視するのは、間違いではない。

しかし平等性を追求していくと、どうなるか?

平等を追求し続けると、仕組みは複雑化し、
エラー・ミス、遅延などの原因になる。

平等のメリットより、
全体のデメリットが上回るケースも、散見される。

平等の追求で、効率低下することに、注意である。

◆複雑化の原因は? ルールの増加?

複雑化する要因に「ルールの増加」も、ある。
これは、行政でも民間企業でも、散見される。

業務ルールや、契約書の条文は、経年で増加する。

委託契約書の調印まで、3週間かけたり、
資産流動化の契約では、3か月かけたりしている。

業務ルールや契約条文は、定期的に見直し、
ムダ項目を削減のリニューアルを、すべきだろう。

-- 消費者 経済 総研 --

◆アンケートで、ムダの洗い出し

業務ルールや契約条文 以外も含めたムダを、
社内アンケートで、洗い出しにするのだ。

箇条書きで書き出して、すぐできる物事から、
ムダな工程を、廃止や見直しをするのだ。

-- 消費者 経済 総研 --

◆デジタル化 よりも シンプル化?

デジタル化も大切だが、シンプル化も大切だ。
簡素化・効率化で、業務をシンプルに、すべきだ。

デジタル化は、システム構築に、時間がかかる。
一方、シンプル化は、すぐできる。

デジタル庁が、9月に登場した。
「シンプル庁」が、できても良い、とも思う。




粗利益UPへ
◆コストダウン

 無駄な活動を減らす
  ↓
 無駄なコストを削減する。

これだけでも、費用減少→粗利益UPだ。

◆売上増加へ

無駄な行為の改善により、時間が生まれる。
商品開発、営業などの「攻める時間」へ回せる。

これで売上UPできる。これでも、粗利益UPだ。
企業の粗利益が増えたら、給料UPへ回せる。




労働分配率をUPへ
粗利益UP → 給料UP の方法は?
労働分配率を、UPへ?

粗利益が増えたら、直ちに給料UPか?
株主配当や内部留保に回ったら、給料UPしない。

配当や内部留保に回さず、給料UPさせる方法は?
企業が給料UPへ回すインセンティブが必要だ。

それは、給料UPしたら、法人税を優遇するなどだ。

岸田氏は、総裁選の時でも、
給料UPの企業に「法人税を優遇」するとしてきた。

日本は赤字企業の割合が、結構高い。
赤字企業は、法人税を、払っていない。

法人税を払ってなければ、法人税優遇ができない。

この場合は、助成金の提供などで、対処する。
2021年衆院選での立憲民主党の公約内容だ。

「立憲民主の政策は、岸田政権ではできない」
ではないはずだ。

ぜひ、検討して頂きたい。

(最近は、岸田政権も助成金等を検討している模様)




最低賃金のUPは?
最低賃金UPは、強制的な賃上げなので、効果的だ。
ただし注意すべきは、上げ幅を大きくしないこと。

急激に上げると、企業は、新規採用を減らす。
また、既存社員の給料UPを、ためらう。




人材の流動化は?
◆人材流動化が、効果的?

「人材の流動化」は、実は、大変重要な政策だ。

「衰退産業」に、しがみ付くのではなく、
「成長産業」へ、人材が移動することが、重要だ。

これにより、衰退産業の割合が減り、
成長産業の割合が増えて、産業成長が加速する。

給料の安い衰退産業 給料の高い成長産業へ
人材が移動するのが、給料UPにつながる。

それを促進するには「解雇規制の緩和」が、重要だ。
「解雇規制の緩和」とは、解雇を容易にすることだ。

-- 消費者 経済 総研 --

◆解雇を規制すると、私たちの給料はダウン?

日本は、解雇規制が強い。
解雇規制が強いと、経営者は、どうする?

学卒の新人を雇ったら、2億円の人件費を見込む。
上記の例を記載したが、その例での計算は下記だ。

社員が自ら転職しなければ、40年間も雇用する。
平均500万円の年収なら500万円x40年=2億円だ。

では、解雇が容易なら、どうか?
「高い給料を払っても良い」との思考が生まれる。

「解雇の容易化」は、全体にも個人にも、プラスだ。
しかし世論ウケが悪く、政策になりにくい。

維新の会の政策は、解雇の容易化に具体策がある。
国民民主は解雇に触れないが、人材流動策がある。

「維新の会の政策は、岸田政権ではできない」
ではないはずだ。

ぜひ検討していただきたい。

◆民間の人も行政の人も、輝く職場へ

働く側の意識も、変化していくだろう。
転職・起業・副業は、より積極化するだろう。

不満ある会社に「しがみ付く」のではない。
「我慢は美徳」ではない。

「働き手は、輝く職場へ、移動」する時代へ。

-- 消費者 経済 総研 --

転職は、不安ではない

低成長な日本経済だが、人手不足は続いている。
原因は、少子高齢化だ。

団塊の世代等の、人数の多い高齢者が、引退した。
一方、少子化で、新入社員は、人数が少ない。

団塊世代の引退の頃は、ざっくりの人数だが、
毎年200万人が引退し、100万人が新入社員になる。

働き手が、毎年100万人も、減ってきたのだ。

民間企業に勤める人は、どうなのか?

規制に守られる斜陽産業から、成長産業へ
転職した方が、充実した人生ではないか?

▼行政の人も転職へ?

前回号(経済政策の提言Vol.1)では、
維新の会の「行政のスリム化の改革」も解説した。

行政のスリム化では、行政組織の人員は減る。
役所の人員削減を、役所の方々は肯定しにくい。

しかし民間企業は、リストラで人員削減してきた。
それをきっかけに、新しい職場で輝いた人も多い。

役所から民間へ転職したことで輝く人も多い。

人材が流動しないのは、日本の欠点だ。
転職を、より肯定的・積極的に捉える時代へ。

-民間人も役所の人も、より輝く転職時代へ-

◆失業者への救済は、しっかりすべき?

解雇の容易化では、援助・救済の強化も必要だ。
失業率と自絶数の相関性は、とても高い。

失業しても、失業手当や生活保護などの
セーフティーネットを、しっかり機能させる。

これらの制度を「より使いやすく」すべきだ。
また「手当などの金額の拡充」も、あってもよい。

「失業しても不安は無い」との認識を広めるのだ。
リカレント教育(社会人の学び直し)も拡充すべきだ。

有効求人倍率は 2021年9月は、「1.16」 である。

 ※有効求人倍率とは、
   求人募集数 ÷ 職を探す数

  例えば、下記の場合は、有効求人倍率は、「1.1」

  110万人分を、企業が、求人募集している。
  100万人の人が、仕事を探している。

コロナ発生後も、1.0を、下回ったことはない。

倍率が1.0を超えているから、人手不足の状態だ。
失業しても、職はある。

失業は、恐怖ではない。
「失業しても安心である」との政府広報も重要だ。




大企業は?
ここまで、中小企業等を中心に、言及してきた。
では「大企業」では、どうか?

教科書的には、
事業部制などで、各事業部の損益・責任を明確化し
各事業部の競争を、促進させる などもある。

-- 消費者 経済 総研 --

◆日本の 人事税度

本稿では「人事制度」を言及したい。
海外比較で「日本企業の欠点」に、人事評価がある。

日本企業の人事評価は、公正ではない。

-- 消費者 経済 総研 --

◆海外の 人事税度

海外では、上司からの評価だけでは無い。

部下や同僚からの評価もある。
取引先にまでも、ヒアリングしたりもする。

多面的に評価しているので、公正な評価になる。

-- 消費者 経済 総研 --

◆日本での改善点は?

日本の社員は、会社の人事評価に、不満が多い。

利益増加の成果を出しても、評価されない。
「上司に好かれるのが、近道」と考えてしまう。

利益より、上司の機嫌が重要になってしまう。

「努力し、プロジェクトを成功し、利益もUPさせた。
しかし、自分の給料は、変わらない。」

これでは、海外企業との競争に勝てない。

社員をプロとして、扱うべきだ。
プロなら「成果・利益UP → 報酬UP」は当然だ。

「給料に差をつけると、社内がギスギスする」
これでは、海外に勝てない。

 ※それでも、日本流に、こだわりたいなら、
  部・課のチームとして、評価差をつける方法はある。

-- 消費者 経済 総研 --

◆原動力は競争?

資本主義の原動力が「競争」であることを
忘れた人事部や経営者に、なってはいけない。

平等は素敵だが、平等では、成長は低減する。




平等では、成長しない?
2021年選挙では、「分配」が、頻出ワードだった。

分配は、「格差の解消 → 平等の実現」へ寄与する。
つまり、「分配は手段」であり、「目的は平等」だ。

政策での「分配」とは、
富裕層→庶民へ、お金を配分 することだ。

このメリット・デメリットを、解説する。

競争の中で努力をし、高収入を獲得した人がいる。
その人は「より高い収入を」と、さらに努力をする。

高収入目指し、努力家やチャレンジャーが増える。
すると、産業も発展し、GDPも成長拡大する。

その人の年収は、大きく増えるし、GDPも増える。

努力しなかった人は、どうなる?
経済成長の恩恵に預かり、少ないが年収は増加だ。

 これが 「 競争 と 成長 」 である。

一方で 、「 分配 と 平等 」 は、どうか?

高収入の人から、高い税金を徴収する。
一方、低収入の人の税金は、ゼロ 又は 安くする。

こうしてその両者の「税引後の手取り」は、近づく。

メリットは、平等である。
デメリットは、高収入の人の意欲が下がることだ。

意欲が下がれば、国全体のGDP成長が、減速する。

-- 消費者 経済 総研 --

◆世界の歴史が証明する?

なお、「競争・成長」「分配・平等」は、
どちらが良いかは、価値観の問題だ。

ところで、昭和の日本では、どうだったか?
前者を自民党、後者を社会党・共産党が、主張した。

議席数は、自民党が多かった。

昭和の世界では、どうだったか?
前者をアメリカが、後者をソ連が、主導した。

アメリカ陣営の方が、繁栄した。

世界の歴史が、下記を証明している。
分配・平等よりも、競争・成長の方が、繁栄


 再掲するが、「競争・成長」と「分配・平等」は、
 どちらが良いかは、価値観の問題だ。
 本稿のテーマは「給料UP」なので「競争・成長」優先となる。

-- 消費者 経済 総研 --

◆人事評価も競争を

前項で、企業の人事評価の課題を、述べた。

人事が、競争ではなく平等重視なら、どうなるか?
平等重視では、企業の成長力は弱い。

企業成長、つまり売上拡大が、弱いと、どうなる?
粗利益の拡大も、弱い。

粗利益の増加が弱ければ、私たちの給料UPも弱い。
「資本主義の原動力は競争」を、忘れてはいけない。

 「競争 → 成長 → 給料UP」である。




政府の役割は?
本稿の「生産性UP」は、民間企業の問題だ。
だからと言って「政府の守備範囲」ではない。

-- 消費者 経済 総研 --

◆政府は広報活動で支援

「テレワークで、出勤7割減」との
政府広報のTVCMが、コロナ禍で放映された。

2021年11月は、コロナは収束状態にある。
「7割出勤減」は、もはや見直すべきだ

出勤し、社内の雑談から生まれるアイデアもある。
出勤再開した方が、企業の生産性はUPする。

-- 消費者 経済 総研 --

◆広報を、コロナ対策 → 経済対策 へ

今後は「コロナ対策」ではなく「経済対策」として
「ムダな外出を減らし、生産性UP」の告知もありだ。

つまり「民間の意識改革」が、ポイントなのだ。
政府は、意識改革を促す広報活動をするのだ。

この案は、唐突に見えるかもしれないが、
「日本の課題」に対する「すぐできる対処策」だ。

コロナ対策CMはOKだが、経済対策CMはNG
ということではない。

民間の意識改革を促す支援を、政府に期待する。




紙をやめて、デジタル化へ
本稿の前段で
「紙をやめて、デジタル化へ」の内容を記載した。

その具体的な内容を、本稿の最後に掲載しておく。

◆請求書・契約書は?

請求書も、全部デジタル化する。
契約書も、全部デジタル化する。

これら本格的なシステム構築は、中小には難しい。
しかし請求書・契約書のデジタル化は、大ごとか?

違う。請求書発行システムなど組まなくてよい。
PDFにするだけでも良いのだ。

請求書をPDFにして、メール送信するだけだ。

契約書もPDFで送って、どちらかが捺印して、
メール返送でもよい。

デジタル契約システムを、導入しなくてもできる。
そもそも「契約」は、口頭での合意でも成立する。

口頭では後で「そんなことは言っていない」
となる可能性がある。

そこで、活字等の証拠を残す事がポイントだ。
時間をかけた立派な契約書でなくてもよい。

(※なお、表見代理・無権代理の問題もあるので
 法律行為は、法の専門家へ相談等を)

◆FAX、コピー、プリントをやめる?

米国では、FAXは、どう扱われているか?
米国では昔の物として、博物館に展示されている。

日本でもFAXを、やめてしまえばよい。
メールで代替すれば、十分だ。

どうしても、FAXが必要な場面があるなら、
送受信は、パソコンにて、行う。

深夜早朝の受信は、メール転送サービスを活用だ。

社内でコピーも、原則禁止にする。
プリントアウトも、原則禁止にする。

紙をやめれば自動的にデジタル化に進む。
そして業務は、効率化される。




まとめ
紙をやめる
 ↓
自動的にデジタル化へ
 ↓
業務は、効率化される。

無駄な移動をやめる
 ↓
生産性UPする。

複雑なものをシンプル化する
 ↓
生産性UPだ。

「生産性UP」を、難しく考えない。
「デジタル化」を、難しく考えない。

シンプルに考え、明日できる事から始めるのだ。
シンプル is ベスト だ

◆政府の役割

政府は、上記を、後押しして欲しい。
また、制度設計としては、下記を期待する。

・最低賃金UP(急激ではなく、持続可能なUP)

・労働分配率UP(賃金UPで、税制優遇・助成金)

・転職促進(解雇規制の緩和の法整備)

・行政業務の簡素化(税制など各種手続き簡素化)

・失業者への救済拡充(手当を充実・手軽、再教育)




関連テーマは?
前回号Vol.1は、経済政策を提言|年金,BI,行革編|



 
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ご注意
「○○の可能性が考えられる。」というフレーズが続くと、
読みづらくなるので、
「○○になる。」と簡略化もしています。
断定ではなく可能性の示唆である事を念頭に置いて下さい。

このテーマに関連し、なにがしかの判断をなさる際は、
自らの責任において十分にかつ慎重に検証の上、
対応して下さい。また「免責事項 」をお読みください。

引用
真っ暗なトンネルの中から出ようとするとき、
出口が見えないと大変不安です。

しかし「出口は1km先」などの情報があれば、
真っ暗なトンネルの中でも、希望の気持ちを持てます。

また、コロナ禍では、マイナスの情報が飛び交い、
過度に悲観してしまう人もいます。

不安で苦しんでいる人に、出口(アフターコロナ)という
プラス情報も発信することで、
人々の笑顔に貢献したく思います。

つきましては、皆さまに、本ページの引用や、
URLの紹介などで、広めて頂くことを、歓迎いたします。
引用・転載の注意・条件をご覧下さい。
【著作者 プロフィール】
■松田 優幸 経歴
 (消費者経済|チーフ・コンサルタント)

◆1986年 私立 武蔵高校 卒業

◆1991年 慶応大学 経済学部 卒業

*経済学部4年間で、下記を専攻
・マクロ経済学(GDP、失業率、物価、投資、貿易等)
・ミクロ経済学(家計、消費者、企業、生産者、市場)
・労働経済
  
*経済学科 高山研究室の2年間 にて、
・貿易経済学・環境経済学を研究

◆慶応大学を卒業後、東急不動産(株)、
 東急(株)、(株)リテール エステートで勤務

*1991年、東急不動産に新卒入社し、
途中、親会社の東急(株)に、逆出向※

​※親会社とは、広義・慣用句での親会社 

*2005年、消費・商業・経済のコンサルティング
 会社のリテールエステートに移籍

*東急グループでは、
消費経済の最前線である店舗・商業施設等を担当。

各種施設の企画開発・運営、店舗指導、接客等で、
消費の現場の最前線に立つ

*リテールエステートでは、
全国の消費経済の現場を調査・分析。
その数は、受託調査+自主調査で多岐にわたる。

商業コンサルとして、店舗企業・約5000社を、
リサーチ・分析したデータベースも構築

◆25年間の間「個人投資家」としても、活動中

株式の投資家として、
マクロ経済(金利、GDP、物価、貿易、為替)の分析や
ミクロ経済(企業動向、決算、市場)の分析にも、
注力している。

◆近年は、
消費・経済・商業・店舗・ヒットトレンド等で、
番組出演、執筆・寄稿、セミナー・講演で活動

◆現 在は、
消費者経済総研 チーフ・コンサルタント
兼、(株)リテール エステート リテール事業部長

◆資格は、
 ファイナンシャル・プランナーほか


■当総研について

◆研究所概要
*名 称 : 消費者経済総研
*所在地 : 東京都新宿区新宿6-29-20
*代表者 : 松田優子
*U R L : https://retail-e.com/souken.html
*事業内容: 消費・商業・経済の、
 調査・分析・予測のシンクタンク

◆会社概要
「消費者経済総研」は、
株式会社リテールエステート内の研究部署です。

従来の「(株)リテールエステート リテール事業部
消費者経済研究室」を分離・改称し設立

*会社名:株式会社リテールエステート
*所在地:東京都新宿区新宿6-29-20
*代表者:松田優子
*設立 :2000 年(平成12年)
*事業内容:商業・消費・経済のコンサルティング

■松田優幸が登壇のセミナーの様子

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電 話: 03-3462-7997 
(離席中が続く場合は、メール活用願います) 
         
チーフ・コンサルタント 松田優幸   
松田優幸の経歴のページは「概要・経歴」をご覧下さい。