日本はスウェーデンより消費税多い国?高い割合をグラフで簡単解説|消費者経済総研|2021年8月21日

消費税が多い国・高い国は?

消費税の日本の税率は低いが、スウェーデン
よりも税収内訳の割合(構成比)が多い?
その理由とは?軽減税率も影響か?

また対GDP比や消費税・法人税・所得税等
比率を、円グラフ等の世界比較データで
経済評論家が3分で簡単解説。

-消費と経済をわかりやすく解説する-
  -「消費者 経済 総研」-


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初稿:2019年6月13日、最新稿:2021年8月21日

※初稿時点で入手・集計したデータはそのままで
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実は、日本の消費税は多い?
~3分でわかる消費税の実態~

消費と経済を科学する「消費者経済総研」は、
消費税の海外比較を分析し、その内容を発表した。

消費税の税率は、
日本は10%と低く、北欧3国は25%と高い。

しかし中身をよく見ると、どうか?
「税率」ではなく、「構成比」で見てみる。

 構成比=「消費税の税収」÷「全ての税収」

北欧3国より、日本の方が、消費税の構成比が高い。

その謎とは? について解説する。

消費者経済総研は、松田優幸を筆頭に、
消費と経済の評論家・専門家として
わかりやすい解説を、お届けしている。

※本稿は初稿時点で入手・集計したデータは
 そのままで、最新項では、見やすさ・読みやすさ
 を中心に、再校正・再構成をした。



消費税の「税率」は、低い? 高い?
◆日本の消費税の税率は、低い?

日本の消費税率10%は、諸外国の中では低い方だ。
よって「さらに税率を上げていこう」との意見もある。


-- 消費者 経済 総研 --

◆北欧の消費税の税率は、高い?

北欧諸国は、どのような特徴を持つ国か?
高負担・高福祉で、幸せな国民生活の国と言われる。

スウェーデン、ノルウェー、デンマークの3カ国は、
消費税の税率は、25%と高い消費税率だ。





消費税のウエートとは?
前項は「税率」だったが、続いて「構成比」に注目する。
「構成比」とは「消費税の税収÷全ての税収」である。

「構成比」では、日本の消費税は、北欧3国より多い。

日本には、様々な種類の税がある。
その中でも下記の3つが、主な税として注目される。

「法人税」「所得税」「消費税」

「全ての税収」とは、次の税収合計だ。
「法人税 + 所得税 + 消費税 + その他の税 」

構成比の比較が、下のグラフである。

(上図2つのグラフは時期は2016年ベース)


北欧3国の構成比を比較すると、
スウェーデン24%、ノルウェー22%、デンマーク21%だ。

3国で、構成比が一番高いのは、スウェーデンである。
スウェーデンの消費税収は、全税収の24%をしめる。

しかし日本は、それより高い26%になっている。

税率25%の北欧3国より、10%の日本の方が、
消費税の構成比は、大きくなる。


※各所における計算根拠やデータ出典は、後述




スウェーデンの構成比の謎は?
税率は、スウェーデン(25%)が、日本(10%)より高い。
一方で、構成比は、スウェーデンは、日本より低い。

この謎の理由を見ていく。


-- 消費者 経済 総研 --

◆スウェーデンは様々な軽減税率がある?

スウェーデンの消費税率は、25%だが、
スウェーデンには、様々な軽減税率がある。

医薬品は、ゼロ税率だ。
食料品、ホテル利用、外食等は、12%の軽減税率だ。

新聞、雑誌、書籍、スポーツ観戦、映画、輸送等は、
6%の軽減税率となっている。

よって平均税率(実効税・負担率)は、
25%を大きく下回ると考えられる。
(14~18%程度になるとの試算もある。)


-- 消費者 経済 総研 --

◆スウェーデンは、その他の税金が高い?

*スウェーデンの「所得税」は、高い?

「消費税」以外の税で「所得税」に注目してみる。

「所得税」は、国際比較のために
ここから「個人所得課税」※1というワードにする。

そして個人所得課税の「実効税率」※2で見てみる。

※1Taxes on income,profits and capitalgains of individuals

※2「実効税率」とは?

所得税の計算は複雑である。

日本の所得税は「最終的な所得税額」に至るまで
様々な計算過程がある。

よって単に「所得税率」で
日本とスウェーデンを比較してはNGだ。

「最終的な所得税額」÷「年収」を、「実効税率」とする。
この実効税率なら、国際比較ができる。

*共働き家庭での例(世帯収入が500万円)

世帯収入が500万円の共働き家庭の例で見ていく。

実効税率は、
スウェーデンは約17%で、日本は約4%※3

この例では、スウェーデンでは、
日本の約4倍も高い個人所得課税を、負担している。

※3この例での実効税率は、
 内閣府の資料を参照している(詳細は下段記載)


*個人所得課税のウエートは?

ウエート、つまり「構成比」は、
「個人所得課税の税収」÷「総税収」だ。

スウェーデンの個人所得課税の「構成比」は34%だ。

よって、スウェーデンの税収の構成比では、
個人所得課税が34%で、消費税が24%だ。

スウェーデンは「消費税が高い国」と言われる。
しかし消費税より「個人所得課税が多い国」なのだ。

下記円グラフの個人所得課税・消費税を参照




-- 消費者 経済 総研 --

◆スウェーデンの謎のまとめ

消費税の税率 :スウェーデン25% > 日本10%
消費税の構成比:スウェーデン24% < 日本26%

スウェーデンは消費税税率は高いが構成比が低い。
その理由は、下記2点である。

・消費税には、様々な軽減税率がある
・消費税以外の個人所得課税が高い

逆に言うと、北欧3国と比較して日本は
消費税の税率は低いが、消費税の構成比は高い。




税金の負担レベルは、高い?低い?
日本は、税負担が高い国なのだろうか?
スウェーデンは、税負担が高い国なのだろうか?

どちらが、税負担が高い国なのだろうか?


-- 消費者 経済 総研 --

◆スウェーデンは高い税金で、高福祉・高負担?

「総税収」は、下記の税の合計だ。
消費税+所得税+法人税+その他の各種の税


-- 消費者 経済 総研 --

◆税金規模と経済規模での比較は?

「経済規模」は、「GDP」の値を採用する。
そして「総税収」と「GDP」の割合※で見てみる。

(※つまり総税収の対GDP比)

すると「総税収÷GDP」では、
スウェーデンは39%で、日本は18%だ。

税金全体を俯瞰すると、
日本は高負担ではなく、スウェーデンは高負担だ。

「総税収÷GDP」の値を、両国で比較すると
スウェーデン39% ÷ 日本18% = 約2.2倍だ。

スウェーデンは、日本の2.2倍も高い税金の国だ。






結論
スウェーデンは、高い消費税率(25%)であった。
しかし消費税の構成比は低かった。

「軽減税率」と「他の税金が高率」からだった。
また、スウェーデンは、高い税負担の国だ。

日本のような低負担が、いいのか?
スウェーデンのような高負担が、いいのか?

この点は、日本国内では議論が少ない。

スウェーデンでは、高負担だが、
国民の声は、不満どころか、満足の声をよく聞く。

スウェーデンは「高負担→高福祉→高満足」だ。

一方、日本は、どうか?

「ワイズ・スペンディングで運営する」
とは言われるが、はたして、どうだろうか?

このあたりは、また後日掲載としてみたい。




 
出典 及び 計算根拠

※初稿時点で入手・集計したデータはそのままで
 最新項では、見やすさや読みやすさを中心に
 再構成をした。

◆世界各国の消費税率
日本の消費税率10%は、諸外国の中では低い方

国税庁「消費税(付加価値税)の標準税率
  
◆参考:日本の国・地方の税収構成比
別の年度だが、総務省の資料は、全体像が見やすく、
わかりやすいので掲載する

総務省「国税・地方税の税収内訳(2017年平成29年度決算額
  
◆日本の消費税の構成比
※以降は、特記無い限り2016年 (H28)

*日本の税収額
(国税消費税、地方消費税、国税総額、地方税総額)

・消費税収( 国 ):172,281億円  
 会計検査院「平成28年度 決算の概要」(396ページ)
    
・消費税収(地方):47,028億円
 総務省「第14表 住民税、事業税及び地方消費税の収入状況
  
・総税収 国:589,563億円、地方:393,924億円
 総務省「第25図 国税と地方税の状況
    
◆各国比較 OECDデータ
Tax revenues by subsectors of general government

消費税:Taxes on goods and services (General taxes)
→ 略称:General taxes

*日本の税収額(34ペ―ジ)「Japan, Tax revenues」
 単位:billion JPY
 
・General Taxes(消費税収) 
  21,931
 =17,228(Central government)
 + 4,703(Local government)

・Total tax revenue(総税収) 
  98,348
 =58,956(Central government)
 +39,392(Local government) 

・「10%へ増税前」消費税 税収 構成比率 
 21,931 ÷ 98,348 = 22%
 
・「増税後」消費税税収 構成比 
  (8→10%へ増税後の試算)

 「26,531(21,931+4,600※)
  ÷「102,948(98,348+4,600※)」 =26%

※4,600:日銀展望レポート(2018年4月)
 図表B1-3:家計負担額(2019年度増税時)

  4.6兆円
 =5.6兆円(消費税8→10%での増税額)
 -1.0兆円(軽減税率分)

◆北欧3国の消費税の構成比

*スウェーデン(48p) 単位:Million SEK

・General Taxes(消費税収)409,367
 =(Central government)409,367
 +(Local government)     0

・Total tax revenue(総税収)1,700,053
 =(Central government) 1,014,138
 +(Local government)   685,915
 
・消費税 税収 構成比
  = 409,367 ÷ 1,700,053 = 24%

*ノルウェー (42P) 単位:Million NOK

・General Taxes(消費税収)270,085
 =(Central government)270,085
  +(Local government)     0

・Total tax revenue(総税収)1,207,126
 =(Central government) 1,011,706
 +(Local government)   195,420
 
・消費税税収 構成比
  = 270,085 ÷ 1,207,126 = 22%

*デンマーク (23P) 単位:Million DKK

・General Taxes(消費税収)197,437
 =(Central government)197,437
 +(Local government)    0

・Total tax revenue(総税収)958,867
 =(Central government) 701,250
  +(Local government) 257,617
 
・消費税 税収 構成比
  = 197,437 ÷ 958,867 = 21%

◆総税収÷GDP 

GDPデータ:OECD
national accounts Gross Domestic Product

*日本 (112p):
 総税収 98,348 ÷ GDP 535,986 = 18%

*スウェーデン (168p):
総税収1,700,053 ÷ GDP 4,385,497 = 39%
 
◆個人所得課税 実効税率 日本・スウェーデン比較

内閣府 「第23回税制調査会」(2018年11月28日)
「夫婦共働き(給与所得者)世帯)(収入比3:1)」
(1ページ目左側グラフから、世帯収入500万円ラインで目視測定)

◆日本 税収 構成比
(2016年を基礎に、10%へ消費増税後の試算値)
Tax revenues by subsectors of general government

*税収計 102,948(10%へ消費増税後の試算値)

*個人所得課税 30%(30,669÷102,948)
 Taxes on income, profits and capital gains of individuals

*消費税 26%=(26,531※÷102,948)
 (※10%へ消費増税後の試算値)
 General taxes

*法人課税 19%=(19,778÷102,948)
 Corporate taxes on income, profits and capital gains

*資産税 13%=(13,773÷102,948)
 Taxes on property

*物品税 11%=(11,780÷102,948)
 Taxes on specific goods and services
 & use of goods and perform activities

*他 0.4%=(418÷102,948)
 Other taxes

◆ウェーデン 税収 構成比
Tax revenues by subsectors of general government

*税収計 1,700,053

*個人所得課税 34%=(578,403÷1,700,053)
 Taxes on income, profits and capital gainsof individuals

*消費税 24%=(409,367÷1,700,053)
 General taxes

*社会保障拠出金税 12%=(204,966÷1,700,053)
 Social security contributions

*賃金・労働力税 12%=(203,432÷1,700,053)
 Taxes on payroll and workforce

*物品税 8%=(134,966÷1,700,053)
 Taxes on specific goods and services
 & use of goods and perform activities

*法人課税 7%=(120,505÷1,700,053)
 Corporate taxes on income, profits and capital gains

*資産税 3%=(46,254÷1,700,053)
 Taxes on property

*他 0.1%=(2,159÷1,700,053)
 Other taxes


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自らの責任において十分にかつ慎重に検証の上、
対応して下さい。また「免責事項 」をお読みください。

引用
真っ暗なトンネルの中から出ようとするとき、
出口が見えないと大変不安です。

しかし「出口は1km先」などの情報があれば、
真っ暗なトンネルの中でも、希望の気持ちを持てます。

また、コロナ禍では、マイナスの情報が飛び交い、
過度に悲観してしまう人もいます。

不安で苦しんでいる人に、出口(アフターコロナ)という
プラス情報も発信することで、
人々の笑顔に貢献したく思います。

つきましては、皆さまに、本ページの引用や、
URLの紹介などで、広めて頂くことを、歓迎いたします。
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【著作者 プロフィール】
■松田 優幸 経歴
 (消費者経済|チーフ・コンサルタント)

◆1986年 私立 武蔵高校 卒業

◆1991年 慶応大学 経済学部 卒業

*経済学部4年間で、下記を専攻
・マクロ経済学(GDP、失業率、物価、投資、貿易等)
・ミクロ経済学(家計、消費者、企業、生産者、市場)
・労働経済
  
*経済学科 高山研究室の2年間 にて、
・貿易経済学・環境経済学を研究

◆慶応大学を卒業後、東急不動産(株)、
 東急(株)、(株)リテール エステートで勤務

*1991年、東急不動産に新卒入社し、
途中、親会社の東急(株)に、逆出向※

​※親会社とは、広義・慣用句での親会社 

*2005年、消費・商業・経済のコンサルティング
 会社のリテールエステートに移籍

*東急グループでは、
消費経済の最前線である店舗・商業施設等を担当。

各種施設の企画開発・運営、店舗指導、接客等で、
消費の現場の最前線に立つ

*リテールエステートでは、
全国の消費経済の現場を調査・分析。
その数は、受託調査+自主調査で多岐にわたる。

商業コンサルとして、店舗企業・約5000社を、
リサーチ・分析したデータベースも構築

◆25年間の間「個人投資家」としても、活動中

株式の投資家として、
マクロ経済(金利、GDP、物価、貿易、為替)の分析や
ミクロ経済(企業動向、決算、市場)の分析にも、
注力している。

◆近年は、
消費・経済・商業・店舗・ヒットトレンド等で、
番組出演、執筆・寄稿、セミナー・講演で活動

◆現 在は、
消費者経済総研 チーフ・コンサルタント
兼、(株)リテール エステート リテール事業部長

◆資格は、
 ファイナンシャル・プランナーほか


■当総研について

◆研究所概要
*名 称 : 消費者経済総研
*所在地 : 東京都新宿区新宿6-29-20
*代表者 : 松田優子
*U R L : https://retail-e.com/souken.html
*事業内容: 消費・商業・経済の、
 調査・分析・予測のシンクタンク

◆会社概要
「消費者経済総研」は、
株式会社リテールエステート内の研究部署です。

従来の「(株)リテールエステート リテール事業部
消費者経済研究室」を分離・改称し設立

*会社名:株式会社リテールエステート
*所在地:東京都新宿区新宿6-29-20
*代表者:松田優子
*設立 :2000 年(平成12年)
*事業内容:商業・消費・経済のコンサルティング

■松田優幸が登壇のセミナーの様子

ご案内・ご注意事項 
*消費者経済総研のサイト内の
 情報の無断転載は禁止です。

*NET上へ「引用掲載」する場合は、
 出典明記
 当総研サイトの「該当ページに、リンク」を貼る。

 上記の①②の2つを同時に満たす場合は、
 事前許可も事後連絡も不要で、引用できます。
 
 ①②を同時に満たせば、引用する
 文字数・情報量の制限は、特にありません。

 (もっと言いますと、
 ①②を同時に満したうえで、拡散は歓迎です)

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(★をアットマークに変えて下さい)

電 話: 03-3462-7997 
(離席中が続く場合は、メール活用願います) 
         
チーフ・コンサルタント 松田優幸   
松田優幸の経歴のページは「概要・経歴」をご覧下さい。