「後編」「令和 商業施設の空間革命」の理由は〇〇 宮下パークの魅力から解説|消費者経済総研|2022/4/16

ミヤシタパークの特集|前編・後編

ミヤシタパークの特集は、
下記の「前編・後編」の2ページに、分かれます。

◆Vol.2 本ページ(後編):
 ビジネス視点での分析・解説

◆Vol.1 別ページ(前編):
 消費者視点での注目のショップ・スポット紹介

「令和時代は商業施設の空間革命」の時代
その理由とは?これを徹底解説。

ミヤシタパークの前回の「前編」に続き、
今回は「後編」です。

◆前回「前編」は、消費者の視点での
 ショップ・スポットの紹介

◆今回の「後編」は、分析の視点で、
 魅力の秘訣を徹底解説。

2022GWお出かけ・旅行先のお勧めスポット
の東京~関東編で紹介したミヤシタパークは、

関東の注目スポットランキング・ベスト30の
上位でもあります。


-消費と経済をわかりやすく解説する-
  -「消費者 経済 総研」-


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最新稿:2022年4月16日
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筆者(松田)の解説実績|街・施設・店


消費者経済総研・松田優幸が、TBS
爆笑問題 の 日曜サンデーに生出演。

渋谷スクランブルスクエア等の渋谷開発を解説
J-WAVE
CHINTAI
COLORSOFWONDER
「2020年の最新事情・予測」
(2019年12月29日放送)

消費者経済総研・松田が、 J-WAVEに生出演。
注目の「ショップ、街・商業空間」などを、解説。

※画像:テレビ朝日

テレビ朝日中居正広のニュースな会 」に出演
筆者(松田)が 「注目の新スポットTOP3」を解説。


TBSテレビラヴィット! 」に出演
「屋内アミューズメント施設のTOP3」を解説。




今回号のポイント
今回号のポイント

-- 消費者 経済 総研 --

◆商業施設の 「空間革命」 とは ?

▼令和時代は、「 EC vs 実店舗 」の戦いで、
 「 実店舗の反撃 」 が開始

▼新型の 商業空間・消費空間を、
 不動産業界・最大手の三井不動産が、創出

▼ミヤシタ パークは、
 商業施設の「 空間革命 」を実現

-- 消費者 経済 総研 --

◆食の喜び とは ?

▼商業施設の新たな、売上げの作り方は
 「食の喜び」。 その理由 とは ?

▼どんな飲食店でも、受け皿になれるか?
 答えは、NO。 その理由とは?

▼新しい商業施設に、大手のチェーン店が少ない
 その理由とは?

▼三井不動産が、5年前に開業した「ららぽーと」
 そこでは、飲食店は、全体の11%しかない。

▼ミヤシタパークは、飲食店を受け皿として用意。
 ミヤシタパークは、全体の51%が、飲食店

▼当施設には、20代の若者に
 人気爆発の繁盛スポットがある。その場所とは?

▼オープンエアーの飲食店、地方のご当地食、
 ワイガヤの飲食店などが、配置された理由とは?

-- 消費者 経済 総研 --

◆新型の商業施設の構成

▼新しい商業施設は、「レディース」ではなく
 「メンズ」のショップが、多い理由とは?

▼なぜ、複合の用途が、増えたのか?

▼東急、西武のシブヤ開発の歴史 とは?

▼東急、西武、三井が、
 シブヤ・カルチャーに、こだわる理由 とは?




なぜ、ミヤシタパークに注目か?
なぜ、ミヤシタパークに注目か?

ミヤシタパークは、
「美味しい飲食店」 や、「素敵な屋上公園」が、
メデイアで、既に、紹介されている。

当施設の注目点は、それだけではない。
ECに反撃する「 新時代の商業空間 」である。

「消費者 経済 総研」が、時間をかけて調査し、
深く分析して、浮かび上がった注目点がある。

その注目点のポイントは、数多くある。
今回号は、それらのポイントを解説する。

-- 消費者 経済 総研 --

◆シリーズ|消費の現場の 最前線

「消費の現場の最前線」を、店舗流通・商業不動産に
精通の「消費者 経済 総研」が、徹底解説する。




EC vs 実店舗
EC vs 実店舗

-- 消費者 経済 総研 --

◆便利なECが成長?

EC(ネット通販)は、便利で、成長を続ける。
ECの成長は、実店舗には、大きな逆風だ。

「消費者 経済 総研」は、平成時代の終盤に、
「令和は、非・移動革命の時代」と予測・発表した。

店舗で買うのではなく、移動せずECで購入だ。
「非・移動」は、コロナ禍で、さらに大きく加速した。

アフターコロナでも「非・移動」の習慣は残り、
また、広がっていくだろう。

よって、ECは今後も、成長を続ける。
ならば、ライバルの実店舗は、生き残れるのか?

-- 消費者 経済 総研 --

◆実店舗の反撃 とは?

「EC vs 実店舗 」において、
令和時代からは、実店舗の反撃が、開始だ。

ECサイトの中には、
「購買での満足」 以外の喜びは、あまり無い。

一方、商業施設は、
ECには無い「空間の魅力」で、喜びを提供する。

「 実空間の魅力 」を、
大きくレベルアップさせ、集客を試みているのだ。

ECには無い「空間の魅力」で、喜びを提供する。

ECに押されてきた「 実店舗・商業施設 」の
本格的な反撃が、開始されているのだ。




商業施設の「空間革命」 とは ?
商業施設の「空間革命」 とは ?

-- 消費者 経済 総研 --

令和時代は、
「商業施設の 空間革命の時代 」とも言える。

令和2年開業の「ウィズ原宿」や「JR横浜タワー」
の2施設にも、類似点がある。

この2つの施設は、「消費者 経済 総研」の
「注目スポット・ベスト30」に、ランクインする。

2施設の豊かな緑と開放的な魅力空間を評価した。

JR横浜タワーは、駅ビルながらも、
壁面の外側に、開放ストリートを、配置した。

ウィズ原宿も、外壁がない開放空間だ。

※別ページ参照:

 「ウイズ原宿」
 「JR横浜タワー」
 「注目スポット・ベスト30」

この2つの施設は、開放感を重視した設計で、
空間の魅力度が、高い。

「ミヤシタ パーク」も、
「魅力的な緑と、開放感」を、演出する設計がある。

330mの長い廊下を、散策ストリートに見立て、
空間魅力を高めた点も、評価ポイントだ。

ビルの中に居て、これほどまでの緑と開放感を、
感じられる商業施設は、珍しいのだ。

これは、空間構成、つまりハード面だ。
一方ソフト面のMD※においても、ハイレベルだ。

ミヤシタ パークを、ハード・ソフトの両面の
優越性を評価し、ベスト30の第2位とした。

※「MD」とは、

 MerchanDising(マーチャンダジング)の略で、
 「商品政策」 「商品化計画」のこと。

 商業施設では、商業施設のポジショニング、
 コンセプト、テナントミックスに関する計画。

 一言でいうと「ショップの構成」のこと。




空間で集客しても、売上げは?
空間で集客しても、売上げは?

-- 消費者 経済 総研 --

令和は、商業空間の変化の度合が、大変高い。

しかし、空間が魅力的で、人々が集まっても、
来場者が、お金を使わなければ、意味がない。

では、どうやって「売り上げ」を作るのか?
その答えが、「食の喜び」だ。

魅力的空間で、気分がUPすれば、
食事やアルコールを、求める流れができる。

-- 「消費者 経済 総研」 --

◆旅行では、どうか?

観光地へ旅する人は、史跡や名勝の観光を楽しむ。
さらに、旅では「ご当地の食」も、期待する。

景勝地への宿泊旅行ほどではないが、
都内の日帰りでも、飲食への期待がある。

空間が魅力的ならば、気分が上がある。
友人、恋人、家族で一緒に、外食を楽しもうとする。

これは、日常生活(ケ)ではない。
小さな非日常(ハレ)だ。

ミヤシタパークは、全91店の内、46店が飲食だ。
飲食店の割合は、51%にも及ぶのだ。

当施設は、「飲食店という受け皿」が、
しっかり用意できている点も、評価ポイントだ。

-- 「消費者 経済 総研」 --

◆5年前の商業施設は、どうか?

ミヤシタパークは、2020年に、オープンした。

その5年前の2015年に、三井不動産が開業した
「ららぽーと立川立飛」では、どうだろうか?

250店舗のうち、飲食店は、27店舗だ。
飲食店は、全体の11%しかない。

なお、「食」へのシフトは、三井不動産に限らない。
商業施設の業界全体が「食シフト」を、進めている。




どんな飲食店でも、よいのか?
どんな飲食店でも、よいのか?

-- 消費者 経済 総研 --

気分がUPして、飲食店へと脚を向けた時、
どんな飲食店でも、受け皿になるか?

答えは、NOだ。

せっかく上がった気分が、
入店後に下がるような店を、人々は選択をしない。

100店、1000店規模の大企業チェーンは、どうか?
大手チェーン店は、似た味で、似た雰囲気だ。

大手チェーン店は、希少価値もない。
非日常ではなく、日常に戻ってしまう。

そんな大手チェーンの居酒屋に、行きたいか?
近年のトレンドでは、NOだ。

 ※チェーン店は、どの場面でも駄目ということではない。
  日常使いでは、チェーン店の方が、
  コスパや利便性で、優越する場面がある

大企業チェーン店の総合居酒屋は、どうか?

近年は、大きく苦戦している。
コロナ禍前から、苦戦していた。




味わい深い「小規模な店」 とは?
味わい深い「小規模な店」 とは?

-- 消費者 経済 総研 --

ミヤシタパークでは、
味わい深い「小規模な店」を、誘致した。

3Fのレストラン・ゾーンの中の、
下記5店は、小規模な会社が、運営する飲食店だ。

運営会社の全店数は、3店、3店、5店、7店、8店だ。
とても少ないのだ。 (店数は2020年時点)

※左から、
店名/ジャンル/運営会社/同社の全店舗数

▼海南鶏飯食堂 / シンガポール料理
  (株)ルートナインジー / 全3店

▼うしとらSTAND / 立ち飲みクラフトビール
  宇都宮ブルワリー(株) / 全3店

▼ミヤシタ成ル / 鉄板焼居酒屋
  エイジアキッチン(株) / 全3店

▼渋谷ワイナリー / ワイナリー・レストラン
  (株)スイミージャパン / 全7店

▼青山シャンウェイ / 中華
  バッカーナ(株) / 全8店


下記の写真は「青山シャンウェイ」


-- 「消費者 経済 総研」 --

◆小規模な 非チェーン店の味は、どうか?

新規の商業施設のショップ誘致では、どうするか?
既に営業中の既存店を、リサーチすることが多い。

ミヤシタパークに、オープンした飲食店の
「過去の既存店」の評価・評判などは、どうか?

食べログでの評価点数で、見てみる

 ※これは、2020年に調査したので、
  その時点での内容である。

 ※下記は、ミヤシタパークの中の店の評価
  ではなく、別の既存店の評価である

 ※点数の右側は、食べログでの平均予算
 
▼「海南鶏飯食堂5」 の 恵比寿の既存店は、
  3.73点、 夜3~4千円

▼「青山シャンウェイ」 の 外苑前の既存店は、
  3.72点、 夜5~6千円

▼「ミヤシタ成ル」 の 渋谷の既存店 「巖」 は、
  3.45点、 夜4~5千円

さほど料金は、高くはないが、評価点は高い。

-- 消費者 経済 総研 --

◆ミヤシタパークで、実食した結果は?

筆者(松田)は、
ミヤシタパーク内の、多くの飲食店で、実食した。

いずれも、個性的だし、美味しいし、コスパもよい。
満足度は、高い。

規模で利益を狙うチェーン店とは、大きく異なる。
個店テイストを、楽しめるのだ。

-- 消費者 経済 総研 --

◆「チェーン店」と「個店」 とは?

ミヤシタパークは、
飲食+物販+サービス店の計91の店が入居する。

日本に初出店が6店、商業施設に初出店が31店。
このように、希少性もあるのだ。

弊社の集計では、全91店のうち、
半分弱(45%)が、チェーン店ではない個店だ。※

 ※個店とは、チェーンではない小規模店のこと

 ※チェーン店は、店数11以上の企業
  (国際チェーンストア協会の定義による)

 ※店数・割合は、渋谷横丁を除く

また、91店舗の大半が「個性が強いショップ」だ。
無難なチェーン店や、無難なショップは少ない。

飲食店では、味わい深く、コスパもよく、
美味しく、希少性のある個店が多い。

物販店も、エッジの効いた、尖がったショップや、
希少性のあるショップが、多いのだ。

※本ページは最新ではない情報を含む可能性があります。




個店テイスト とは ?
個店テイスト とは ?

-- 消費者 経済 総研 --

◆レアなショップが集合

ミヤシタ パークの公式サイトには、
ショップのリストと説明が、掲載されている。

そこに、ショップの「運営会社」は開示されてない。
当然に「その会社の全店数」の開示もない。

つまり上記の「運営会社/同社の全店舗数」は、
弊社が独自に、調査した結果のデータだ。

当施設には、全部で91店舗が、出店している。
その1つ1つを、弊社は地道に、調査したのだ。

弊社は、店舗企業のデータベースを構築してきた。
15年間もの期間をかけて、データを増やしてきた。

その結果、データベースの中の企業数は、
約 5,000 社 にもなった。

施設がオープンすれば、ショップを全店調査する。
ミヤシタパークが、オープンした時もそうだ。

5000社データベースに、記載がなければ、
追加注入している。

また、本投稿のように、施設が新規開業したら、
調査・分析し、強み弱み・特徴などを把握している。

よって弊社は、

既存の商業施設 + 新規の商業施設 」
の両方の、属性・入居店舗を、カバーしている

データベースに、下記のように様々な項目がある。
(下記は、全項目のうち一部のみ)

店名 / 運営会社名 / 全国店数 / 1都3県の店数
/業態 / サブ業態 / 品目 / サブ品目 /
同社の電話番号 / 同社サイトのURL /
店・ブランドのサイトのURL /
shop一覧のURL / 店舗の特徴 /・・・・などなど

商業施設の新規開業の際、全店調査するが、
大半の店舗が、5000社データベースの中にある。

今回のミヤシタパークでは、
5000社リストに無い店舗も、結構あった。

弊社も、新たな企業情報の獲得になった。
データベースを、少し拡充できたので、よかった。

ミヤシタパークは、希少な新興店舗の開拓をした。
この事も、評価ポイントである。




ホテルもある複合施設
ホテルもある複合施設

-- 消費者 経済 総研 --

当施設には、240室のホテルもある。
「sequence MIYASHITA PARK」である。

「マイクロツーリズム」や「ショートトリップ」の
言葉が、コロナ禍で、注目を集めた。

「ミヤシタ パーク」で、遅くまで楽しんでから、
宿泊するのも、ありであろう。





新コンセプト「ミクストユース」
新コンセプト「ミクストユース」

-- 消費者 経済 総研 --

「ミクストユース」とは「複合用途」のことである。

ミクストユースでは、
商業、オフィス、ホテル、住宅などが、混在する。

筆者(松田)は、「店だらけの商業施設」ではなく、
「複合用途」を、以前から、提唱してきた。

注目スポットベスト30の施設でも、
ホテル併設の複合商業空間が、複数登場する。

三井不動産も、近年「ミクストユース」(複合用途)
を強調し、その開発を、進めてきている。

令和の時代は「店は店、ホテルはホテル」ではなく、
このようなミックスが、評価されるのだ。

-- 消費者 経済 総研 --

◆単一用途では、どうなる?

・オフィスなら、
 オフィスだけの建物、オフィスだらけの街

・商業なら、
 店だらけの建物、店だらけの街

・住宅なら、
 住居しかない街

このように、昔は、「用途の純化」に、固執した。
特に住宅系では、その傾向が強かった。

住居しかない街を、想像すると、どうか?

夜は怖い。 静まり返ると、家に帰宅するまでに、
何か、起きそうな気が、してくる。。

大規模なニュータンの視察では、そう感じる。

オフィスだけの街では、どうか?
夜間・休日は、人がいなくなり、寂しくなる。

-- 消費者 経済 総研 --

◆ミクストユース(複合用途)では?

ミクストユースで、複合化すれば、
下記のメリットが、生まれる。

・朝・昼・晩と、様々な時間帯で、人がいるので、
 賑わいが、継続する。

・各要素が、近い距離にあるので、
 アクセスが便利。

・色々な人々が、いるので、
 交流・支え合い の機会を、得ることができる。

-- 消費者 経済 総研 --

◆複合の事例は?

「東京ミッドタウン日比谷」は、三井不動産が、
総力を結集した「ミクストユース」の一例

東急も、ミクストユースの言葉は使ってないが、
「複合化・ミックス」の取り組みを、してきている。

東急は、1つの建物で、ミックスするのではなく、
面的展開(街展開)で、ミックスしてきた。

しかし、最近の渋谷の再開発では、
東急は、建物でも、ミックスしてきた。




「コンパクト・シティ」とは ?
「コンパクト・シティ」とは ?

-- 消費者 経済 総研 --

「ミクストユース」の言葉からは、
「コンパクト・シティ」という言葉も、想起される。

日本政府は「コンパクト・シティ」を、推進する。

「コンパクト・シティ」とは、
都市の中心部に、行政・商業・住宅などの、
様々な都市機能を、集中させた都市形態。

既述の通り、昔は、
「用途の純化」に、こだわっていた。

政府は2006年に、コンパクトシティへ舵を切った。

コンパクトな街で、あれば、

・すまい ⇔ 商業施設 での、買い物の移動

・オフィス ⇔ すまい での、通勤の移動

・病院 ⇔ すまい での、通院移動

これらの利便性が、高まる。

「高齢化」が進む日本では、
3番目の通院移動も、大きなテーマになる。




時代の要請か?
時代の要請か?

-ミクストユース と コンパクト・シティ は
  時代の要請?-

-移動時間 の削減を、
  人々が、求めている?-

高齢化であれ、生産性UPであれ、時短要望であれ、
移動時間は、短い方が良い。

通勤地獄も、なるべく避けたい。

「コンパクトシティ」も「ミクストユース」も、
日本での時代の要請でもある。

政府の「コンパクトシティ」と、
民間の「ミクストユース」には、共通点がある。

-- 消費者 経済 総研 --

◆ストレスがない 贅沢な縦の導線 とは ?

既述の通り、複合化では、用途の間の移動が楽だ。
しかし、建物の中の移動が、不便だと、台無しだ。

ミヤシタパークには、24台ものエスカレーター、
7台ものエレベーターが、設置されている。

贅沢なほど「 縦の動線 」が、充実している。
なので、ストレスなく、フロア移動ができる。

「JR横浜タワー」でも、
多くのエスカレータが、設置されていた。

「縦の動線の充実」は、
令和にオープンした商業空間の傾向の一つだ。




物販ショップは、どうか?
物販ショップは、どうか?

-- 消費者 経済 総研 --

前段で、ミヤシタパークの飲食店を、解説した。
物販店は、どうだろうか?

当施設は、物販店も「個性が強いショップ」だ。
無難なチェーン店や、無難なショップは少ない。

物販店も、エッジの効いた、尖がったショップや、
希少性のあるショップが、多いのだ。

-- 消費者 経済 総研 --

◆「メンズ」のショップが、拡大?

近年は、レディース・アパレルの不振が、続く。
そこでアパレル業界は、どうするか?

「メンズ・レディース複合店」の割合を増やすのだ。
それは、下記のA→Bへのトレンドだ。

 A 「レディース店」
    ↓
 B 「メンズ・レディース複合店」

当施設は、下記のようにBのみならず、Cも多い。
業界のトレンドよりも、さらに、先を行くのだ。

 A 「レディース店」
    ↓
 B 「メンズ・レディース複合店」
    ↓
 C 「メンズ店」

「メンズに訴求」する事でも、
マーケットで差別化でき、これも評価ポイントだ。

-- 消費者 経済 総研 --

◆ヴィトンもコーチも、メンズ店

ミヤシタパークの「ルイ・ヴィトン 渋谷メンズ店」
は、ヴィトンの世界初の希少な「メンズの旗艦店」

早くも人気を博し、好調だ。

「コーチ メンズ レイヤード ミヤシタ パーク」は
コーチの 「 メンズ 」 のショップだ。

一般に、百貨店も商業施設も、ファッション売場の大半が、レディースの売り場だ。

当施設は、「メンズ」の割合が高いのも、特徴だ。




カルチャーを発信するショップ
カルチャーを発信するショップ

-- 消費者 経済 総研 --

渋谷の街は、以前から
「カルチャー」と「ファッション」の街であった。

長年、新しいストリート文化を、生み出してきた。

ミヤシタパークには、
「シブヤのストリート・カルチャー」を発信する
個性の強いショップもある。

-- 消費者 経済 総研 --

◆シブヤ・カルチャーの歴史 とは?

シブヤ・カルチャーの歴史を、
東急、西武そして、三井の取り組みから見る。

-- 消費者 経済 総研 --

◆東急と西武のシブヤ開発は?

東急グループは、駅周辺・中心地で、
コンサバ寄りの商業空間を、創出した。

西武グループは、公園通り等の周縁部へ、
アグレッシブな感性で、進出した。

▼百貨店では、

1933年 東急百貨店 東横店 オープン

1967年 東急百貨店 本店 オープン

1968年 西武百貨店 渋谷店 オープン

▼ファッションビルでは、

1973年 渋谷パルコ オープン

1979年 渋谷109 オープン

※東急グループの109(イチ・マル・キュー)は、
 東急(とう、きゅう → じゅう、きゅう → 10、9)から

▼大型店では

1978年 東急ハンズ 渋谷店 オープン

1987年 西武百貨店 ロフト館 オープン

▼カルチャーへの取り組みは?

東急、西武のカルチャーへの取り組みは、どうか?

東急は、「Bunkamura」を、創出した。

西武グループは、積極的だ。
渋谷シード館・シードホール、パルコ劇場等ある。

西武セゾンは、ファッション以外に、
音楽、映画、アートなどを、発信してきた。

・自然発生の ストリートカルチャー
・小規模店舗が 発するカルチャー、
・大企業グループ からのカルチャー

こうして、渋谷はカルチャーの街であった。

-- 消費者 経済 総研 --

◆三井も、渋谷のカルチャーを?

1933年の東急百貨店のオープン以降、
東急と西武が中心になって、渋谷開発をしてきた。

それから87年後の2020年の前後には、
「100年に一度の渋谷再開発」が、続いている。

再開発では、東急グループの開発が多い。
西武グループは、パルコの建て替えだけである。

東急の再開発の規模は、どうか?
渋谷の駅近辺だけでも、延床約85万㎡にもなる。




絶妙ポジションで、三井が参加
絶妙ポジションで、三井が渋谷に参加

-- 消費者 経済 総研 --

そこに三井不動産が、初めて渋谷に本格参入した。
それが2020年開業のミヤシタ パークである。

東急はコンサバ、西武がアグレッシブ。
そこに、絶妙ポジションで、三井が渋谷に参加だ。

三井不動産のミヤシタ パークによって、
シブヤのエンターテインメント性は向上した。

それは、20代の若者に、ズバリと刺さったのだ。
下の写真の大繁盛の様子が、その証拠である。






かつて、東急・西武が、開発した渋谷。
三井不動産の参入で、エンタメ性がUPした。

「100年に一度の渋谷再開発」の前半部分が、
三井不動産のミヤシタ パークで完成だ。

~自発的なカルチャーが持続・発展し、
 "ミヤシタ パークカルチャー"が、
   新たに生まれる~

このように三井不動産は、述べている。

東急、西武、そして三井不動産が、
シブヤ・カルチャーの継承と発展へ

   ハチ公も誇らしい





1Fの飲食店は、非日常?
1Fの飲食店は、非日常?

-- 消費者 経済 総研 --

ここからは、1Fの横丁の飲食店を、解説する。

ところで、
非日常感をUPする飲食店は、どんな店だろうか?

自宅で日常の食事をする際は、
オープンエアーの場所で食べる人は、少数派だ。

よって、外食店は、
オープンエアーだけでも、演出効果が高まる。

さらに、普段は食べない「地方のご当地グルメ」
ならば、非日常性は、より高まる。

外食店の他の客の「ワイワイ、ガヤガヤ」の会話は、
実は、気分をUPさせるBGMでもあるのだ。
 
※なお、このような飲食店を「ワイガヤ店」とも言う。

オープンエアーの店だったり、
地方のご当地食や、ワイガヤ等の飲食店。

これらの店は、非日常の演出効果が、ある。

三井不動産は「横丁」の飲食店群を1Fに選択した。
それは上記の理由からも、正解だと評価できる。

-- 「消費者 経済 総研」 --

◆「渋谷横丁」 とは ?

当施設の渋谷駅側の1階に、飲み屋街がある。
全長約100mの「渋谷横丁」だ。

様々な飲食店、スナックなど、19店舗が並ぶ。

24時間営業で、年中無休だ。
これも、訴求力が高まるので、評価できる。

店内1200+屋外350の計1500席で大規模だ。

屋外のオープンエアー席も350席と多い。
室内も、室外と連続性があり、開放感がある。

渋谷横丁は、「日本全国」がテーマだ。
全国各地の「ソウルフード」を、楽しめる。

全国の「ご当地の食」は、
既述の法則の「非日常性」へ貢献できる。

その他に「純喫茶・スナック」や
「元力士の 力士メシの店」もある。

これらで、非日常感は、よりUPする。

さらに、演歌歌手やDJが来る、
という仕掛けまでも、用意されている。

また、夜のスナックでは
「全国から、ご当地ママが、出張出勤」して来る。

さて「プチ非日常」ニーズに刺さっただろうか?
下記の写真が答えだ。大繁盛だ。






空間の違い|平成時代と令和時代
空間の違い|平成時代と令和時代

-- 消費者 経済 総研 --

商業施設の「空間の変遷」を、解説する。
平成から令和にかけての変遷だ。

-- 消費者 経済 総研 --

◆平成の時代は?

平成時代の都市部では、どうだったか?

コンクリートに囲まれた「百貨店・駅ビル」が、
多く誕生した。

郊外のロードサイドでは、どうだったか?

「大箱ショッピングモール」が、増えた。
店舗数は、200店規模の、商業施設だ。

それらの多くが、「開放的」な構造ではない。
箱型の「閉鎖的」な空間である。

閉鎖的であっても、効率よく、買い物できる。
その「効率性・利便性」が、重視されていたのだ。

しかし昨今では、効率的な買い物するなら、
EC(ネット通販)の方が便利、という人も多い。

-- 消費者 経済 総研 --

◆令和の時代は?

平成では、「便利だけど、閉鎖空間」だった。
令和では、「開放的な空間」へ、シフトしている。

代表例が、先のウィズ原宿やJR横浜タワー、
そして、ミヤシタパークだ。




ミヤシタパークの開放性は?
ミヤシタパークの開放性は?

-- 消費者 経済 総研 --

◆屋上が開放的、屋上以外も開放的?

ミヤシタパークは、屋上も、屋上以外も、開放的だ。
まずは、屋上から見ていく。

-- 消費者 経済 総研 --

◆屋上は?




屋上は、新・宮下公園となっている。
ミヤシタパークのシンボルだ。

ビルで「屋上を緑化」するのは、近年増加してきた。

だが、ここまで大規模な緑化された屋上は珍しい。

-- 消費者 経済 総研 --

◆屋上以外も、開放的?

ミヤシタパークは屋上以外も、快適な開放空間だ。

屋上はもちろん、屋上以外でも、
公園の心地よさを、感じる空間設計である。

-- 消費者 経済 総研 --

◆オープンモール とは?

2F、3Fという通常階でも、
「魅力的な空間の仕掛け」がある点が、評価できる。

北街区は、オープンモールだ。
つまり、外壁がない。

共用廊下は、外側に、配置されている。
開放的な廊下となっている。

廊下でも、外の景色やそよ風も、感じられるのだ。

-- 消費者 経済 総研 --

◆施設全体を包む 「」 とは ?

オープン空間なので、明治通りの「街路樹の」が、
2階と3階の共用廊下に、迫る。



「緑に囲まれた廊下」を、歩くような、感覚だ。

建物内を歩いても、「」と「」を、感じる。
ビル内ながら、「公園の散策路」的な空間なのだ。




3Fに並ぶ飲食店自体にも、テラス席がある。
これでも、オープンエアー感を、感じられる。

-- 「消費者 経済 総研」 --

◆建物の中でも、街歩きを、楽しめる?

前項は、「緑」と「開放的な廊下」だった。
さらに、「街歩きの楽しさ」もある。

ビルの中の2F、3Fなのに、
「散策ストリート」空間として、演出しているのだ。

建物の中でも、街歩きを、楽しめるのだ。
共用廊下は、ストリートなのである。

この手法は、令和1年にオープンした
「渋谷パルコ」でも見られる。

廊下を北側に歩くと、右側は「豊かな緑」を感じる。
左側では、「スタイリッシュな店舗」が、ある。

そこで、思い出すのが「表参道」だ。

表参道の歩道を下ると、「右側」には、
「ケヤキ並木の緑」を感じながら、歩ける。

そして、「左側」には、
「ラグジュアリー・ショップ」が並ぶ。

 こうして、街歩きを、楽しめる。

もちろん、表参道には及ばない無いが、
街の散策の楽しみを、建物の2F・3Fで味わえる。

こうして、ミヤシタパークの共用廊下は、
「単なる移動のための廊下」では、ないのだ。

こんなニクイ空間演出が、ここには、ある。

さらに、廊下には、
椅子・テーブルが、配置されている。

こうして、共用廊下は、散策ストリートであり、
ポケットパーク(ミニ公園)でもあるだ。

-- 消費者 経済 総研 --

◆南街区の インモール とは ?

前項は、「北街区」のオープンモールを解説した。

一方、「南街区」は、外壁がある。
室内空間の「インモール」なのだ。

既述の通り、開放空間は、快適で魅力的だ。
しかし、猛暑の真夏や、寒い真冬は、どうか?

長時間いるのは、つらくなるかもしれない。

当施設では、半分がインモールである。
よって、気候が厳しい日でも、居場所がある。

▼インモールなのに開放的?

室内空間のインモールだから、閉鎖的だろうか?
いや、ちゃんと開放性の工夫が、なされている。

「大きな吹抜け」があり、閉鎖感はない。

さらに、その吹抜け部には、スタイリッシュで、
エキサイティングなディスプレー柱がある。





令和は、空間革命の時代
令和は、空間革命の時代

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ミヤシタパーク以外にも、
魅力的な開放空間が、令和時代に誕生した。

今後も「シリーズ 消費の現場 最前線」で
解説していく。




 
関連ページは?
ミヤシタパークの特集は、
下記の「前編・後編」の2ページに、分かれます。

◆本ページ(後編):
 ビジネス視点での分析・解説

◆別ページ(前編):
 消費者視点での注目のショップ・スポット紹介




令和は、魅力的空間が、続々誕生
令和は、楽しみな魅力的な、新空間が続々誕生です

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「○○の可能性が考えられる。」というフレーズが続くと、
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「○○になる。」と簡略化もしています。
断定ではなく可能性の示唆である事を念頭に置いて下さい。

このテーマに関連し、なにがしかの判断をなさる際は、
自らの責任において十分にかつ慎重に検証の上、
対応して下さい。また「免責事項 」をお読みください。

引用
真っ暗なトンネルの中から出ようとするとき、
出口が見えないと大変不安です。

しかし「出口は1km先」などの情報があれば、
真っ暗なトンネルの中でも、希望の気持ちを持てます。

また、コロナ禍では、マイナスの情報が飛び交い、
過度に悲観してしまう人もいます。

不安で苦しんでいる人に、出口(アフターコロナ)という
プラス情報も発信することで、
人々の笑顔に貢献したく思います。

つきましては、皆さまに、本ページの引用や、
URLの紹介などで、広めて頂くことを、歓迎いたします。
引用・転載の注意・条件をご覧下さい。
【著作者 プロフィール】
■松田 優幸 経歴
 (消費者経済|チーフ・コンサルタント)

◆1986年 私立 武蔵高校 卒業

◆1991年 慶応大学 経済学部 卒業

*経済学部4年間で、下記を専攻
・マクロ経済学(GDP、失業率、物価、投資、貿易等)
・ミクロ経済学(家計、消費者、企業、生産者、市場)
・労働経済
  
*経済学科 高山研究室の2年間 にて、
・貿易経済学・環境経済学を研究

◆慶応大学を卒業後、東急不動産(株)、
 東急(株)、(株)リテール エステートで勤務

*1991年、東急不動産に新卒入社し、
途中、親会社の東急(株)に、逆出向※

​※親会社とは、広義・慣用句での親会社 

*2005年、消費・商業・経済のコンサルティング
 会社のリテールエステートに移籍

*東急グループでは、
消費経済の最前線である店舗・商業施設等を担当。

各種施設の企画開発・運営、店舗指導、接客等で、
消費の現場の最前線に立つ

*リテールエステートでは、
全国の消費経済の現場を調査・分析。
その数は、受託調査+自主調査で多岐にわたる。

商業コンサルとして、店舗企業・約5000社を、
リサーチ・分析したデータベースも構築

◆26年間の間「個人投資家」としても、活動中

株式の投資家として、
マクロ経済(金利、GDP、物価、貿易、為替)の分析や
ミクロ経済(企業動向、決算、市場)の分析にも、
注力している。

◆近年は、
消費・経済・商業・店舗・ヒットトレンド等で、
番組出演、執筆・寄稿、セミナー・講演で活動

◆現 在は、
消費者経済総研 チーフ・コンサルタント
兼、(株)リテール エステート リテール事業部長

◆資格は、
 ファイナンシャル・プランナーほか


■当総研について

◆研究所概要
*名 称 : 消費者経済総研
*所在地 : 東京都新宿区新宿6-29-20
*代表者 : 松田優子
*U R L : https://retail-e.com/souken.html
*事業内容: 消費・商業・経済の、
 調査・分析・予測のシンクタンク

◆会社概要
「消費者経済総研」は、
株式会社リテールエステート内の研究部署です。

従来の「(株)リテールエステート リテール事業部
消費者経済研究室」を分離・改称し設立

*会社名:株式会社リテールエステート
*所在地:東京都新宿区新宿6-29-20
*代表者:松田優子
*設立 :2000 年(平成12年)
*事業内容:商業・消費・経済のコンサルティング

■松田優幸が登壇のセミナーの様子

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チーフ・コンサルタント 松田優幸   
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