ウクライナ情勢の日本への影響をわかりやすく解説 物価上昇は加速?|消費者経済総研|2022/2/28
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- ■日本は、トリプルのダメージ?
- ウクライナ情勢が、緊迫している。
日本や欧米は、ロシアへの経済制裁を、発表した。
日本は「貿易立国」で、自給自足は、できない。
海外動向からは、日本は、大きな影響を受ける。
日本には、既に「悪いインフレ」が、迫っている。
さらに「悪い円安」によるインフレが、加わる。
こうして、ダブルで、日本に効いてくる。
さらに、ウクライナ情勢でのインフレが、あるか?
トリプルのダメージになるのか?
本ページでは、ウクライナ情勢による
日本への影響を、わかりやすく解説していく。
なお、「悪いインフレ」 「悪い円安」 については、
下記のわかりやすい解説を、ご覧頂きたい。
◆悪いインフレとは?
日本の物価上昇・値上げラッシュの原因理由は?
◆最近の悪い円安とは?
円安円高のメリットデメリット,背景要因理由
- ■ 日本は貿易立国
- 日本は貿易立国だ。
よって、輸出も輸入も、海外の影響を受ける。
輸出と輸入を、それぞれ見ていく。
まずは、「輸出」から。
-- 消費者 経済 総研 --
◆日本の「輸出」の相手国は?
日本の輸出の相手国のシェアは、どうか?
1位は中国で、2位は米国だ。
ロシアもウクライナも、上位10国には、入らない。
ロシアは0.9%で、ウクライナは0.1%しかない。
ウクライナ情勢の影響で、
この2か国への輸出が、減少しても、影響は軽微だ。
※出典:2020年|地域別貿易概況|ジェトロ
-- 消費者 経済 総研 --
◆日本の「輸入」の相手国は?
一方、「輸入」の方は、どうか?
輸出と同じく輸入も、1位は中国で、2位は米国だ。
※出典:2020年|地域別貿易概況|ジェトロ
ロシアも、ウクライナも、上位10国には、入らない。
ロシアは1.7%で、ウクライナは0.1%しかない。
ウクライナ情勢の影響で、
この2か国から、輸入が減少しても、影響は軽微だ。
輸出・輸入ともに、
ロシア・ウクライナの影響は、軽微
- ■個別の品目は、どうか?【食糧編】
- 最近の世界の天候不良で、食品価格が、上昇した。
食料自給率が低い日本では、食料品値上げが続く。
ウクライナ・ロシアの紛争の日本の食への影響は?
-- 消費者 経済 総研 --
◆小麦は?
世界における小麦の輸出国ランキングは、どうか?
ロシアが1位で、ウクライナが5位だ。
※出典:(品目別需給編) 農林水産省
▼では、日本の小麦の輸入への影響は、どうか?
米国・カナダ・豪州の3か国から輸入で影響ない。
下図が、日本の小麦等の輸入元のシェアだ。
※出典:日本の貿易の特徴|一般社団法人日本貿易会
-- 消費者 経済 総研 --
◆トウモロコシは?
トウモロコシの輸出国ランキングは、どうか?
ウクライナが5位で、ロシアが6位だ。
※出典:(品目別需給編) 農林水産省
▼では、日本の輸入の影響は、どうか?
輸入は、米国・ブラジルの2か国からで、影響ない。
下図が、日本のトウモロコシの輸入元のシェアだ。
※出典:日本の貿易の特徴| 一般社団法人日本貿易会
日本の食糧の輸入では、
ロシア・ウクライナの影響は、軽微
- ■ 個別の品目 【工業編】
- -- 消費者 経済 総研 --
◆パラジウム
パラジウムは、ロシア依存度が高く、
影響が大きいとの指摘も、なされる。
しかし、それ程でもない。
▼パラジウム供給 世界1位は、ロシア?
パラジウムは、クルマの触媒の材料に使われる。
その他、銀歯、半導体、装飾品の材料にもなる。
ロシアは、世界1位の供給国である。※鉱山生産
▼日本は、パラジウムを、どこから輸入?
日本は、パラジウムを、
1位南アからは46%、2位ロシアからは42%輸入。
確かに、パラジウムのロシア依存度は、高い。
日本の自動車の生産には、影響が出る。
しかし、国内でのリサイクル生産等もあるのだ。
輸入割合は、66%だ。
輸入 66% × ロシアのシェア 42%
=ロシア依存度は28%
よって、影響は限定的だ。
※パラジウムの3つの表の出典:
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構[JOGMEC]|
鉱物資源マテリアルフロー2020白金族(PGM)
日本の工業の原材料の輸入では、
ロシア・ウクライナの影響は、軽微
- ■ ロシアは、化石燃料の輸出大国
- ロシアは、化石燃料の輸出大国である。
化石燃料は、下図の「鉱物性燃料」に、該当する。
品目としては、石油、石炭、ガスである。
ロシアの輸出は「鉱物性燃料」が、圧倒的に多い。
ロシアの輸出の約半分(48.6%)を、占める。
※出典:経済産業省|ロシア及び中央アジア:通商白書2018年版
▼日本は、化石燃料を、どこから輸入?
原油もLNGも、日本の輸入元では、
ロシアのシェアは、下図の通り、高くない。
※出典:日本の貿易の特徴| 一般社団法人日本貿易会
※出典:日本の貿易の特徴| 一般社団法人日本貿易会
日本のエネルギー源の輸入では、
ロシア・ウクライナの影響は、軽微
- ■ ウクライナ情勢の影響は、軽微?
- ウクライナとロシアとの貿易は、
ここまでで、日本の影響は、軽微と見える。
しかし、本稿の解説は、直接の影響の考察だ。
間接的な影響が、出てくる。
それにより、日本人の生活者・消費者の暮らしには
大きな影響が出てしまう。
その間接的な影響は、下記↓続編にて解説する。
【後編】ウクライナ情勢の日本への影響-2
- ■インフレ・値上げ|関連ページは?
- 下記のわかりやすい関連ページも、ご覧頂きたい。
- 2つの 悪いインフレ
- ◆1つ目 【 悪いインフレとは? 】
日本の物価上昇・値上げラッシュの原因理由
◆2つ目 【 最近の 悪い円安とは? 】
円安円高のメリットデメリット,背景要因理由
- 3つ目の インフレ|ウクライナ危機由来インフレ
- ◆【Vol.1 直接の影響 】ウクライナ情勢の
日本への影響をわかりやすく解説 物価上昇は
◆【Vol.2 間接の影響 】ウクライナ情勢の
日本への影響を簡単解説 物価上昇は加速?
- 消費税の減税で、値上げ・インフレ対策を
- ◆消費税|減税の効果・メリット,増税の影響・デメリット
- 値上げラッシュ|食べ物等の品目別
- ◆【21年上期】4月からの値上げ・値下げとは?|
2021・新年度の日本どうなる?
◆【21年下期】なぜ値上げラッシュ?
値上げ食品一覧・原因理由
◆【22年上期】2022年4月から値上げ一覧
原因理由も,値上げラッシュで悪いインフレ?
■番組出演・執筆・講演等のご依頼は、 お電話・メールにてご連絡下さい。 ■ご注意 「○○の可能性が考えられる。」というフレーズが続くと、 読みづらくなるので、 「○○になる。」と簡略化もしています。 断定ではなく可能性の示唆である事を念頭に置いて下さい。 このテーマに関連し、なにがしかの判断をなさる際は、 自らの責任において十分にかつ慎重に検証の上、 対応して下さい。また「免責事項 」をお読みください。 ■引用 真っ暗なトンネルの中から出ようとするとき、 出口が見えないと大変不安です。 しかし「出口は1km先」などの情報があれば、 真っ暗なトンネルの中でも、希望の気持ちを持てます。 また、コロナ禍では、マイナスの情報が飛び交い、 過度に悲観してしまう人もいます。 不安で苦しんでいる人に、出口(アフターコロナ)という プラス情報も発信することで、 人々の笑顔に貢献したく思います。 つきましては、皆さまに、本ページの引用や、 URLの紹介などで、広めて頂くことを、歓迎いたします。 引用・転載の注意・条件をご覧下さい。 |
- 【著作者 プロフィール】
- ■松田 優幸 経歴
(消費者経済|チーフ・コンサルタント)
◆1986年 私立 武蔵高校 卒業
◆1991年 慶応大学 経済学部 卒業
*経済学部4年間で、下記を専攻
・マクロ経済学(GDP、失業率、物価、投資、貿易等)
・ミクロ経済学(家計、消費者、企業、生産者、市場)
・労働経済
*経済学科 高山研究室の2年間 にて、
・貿易経済学・環境経済学を研究
◆慶応大学を卒業後、東急不動産(株)、
東急(株)、(株)リテール エステートで勤務
*1991年、東急不動産に新卒入社し、
途中、親会社の東急(株)に、逆出向※
※親会社とは、広義・慣用句での親会社
*2005年、消費・商業・経済のコンサルティング
会社のリテールエステートに移籍
*東急グループでは、
消費経済の最前線である店舗・商業施設等を担当。
各種施設の企画開発・運営、店舗指導、接客等で、
消費の現場の最前線に立つ
*リテールエステートでは、
全国の消費経済の現場を調査・分析。
その数は、受託調査+自主調査で多岐にわたる。
商業コンサルとして、店舗企業・約5000社を、
リサーチ・分析したデータベースも構築
◆25年間の間「個人投資家」としても、活動中
株式の投資家として、
マクロ経済(金利、GDP、物価、貿易、為替)の分析や
ミクロ経済(企業動向、決算、市場)の分析にも、
注力している。
◆近年は、
消費・経済・商業・店舗・ヒットトレンド等で、
番組出演、執筆・寄稿、セミナー・講演で活動
◆現 在は、
消費者経済総研 チーフ・コンサルタント
兼、(株)リテール エステート リテール事業部長
◆資格は、
ファイナンシャル・プランナーほか
■当総研について
◆研究所概要
*名 称 : 消費者経済総研
*所在地 : 東京都新宿区新宿6-29-20
*代表者 : 松田優子
*U R L : https://retail-e.com/souken.html
*事業内容: 消費・商業・経済の、
調査・分析・予測のシンクタンク
◆会社概要
「消費者経済総研」は、
株式会社リテールエステート内の研究部署です。
従来の「(株)リテールエステート リテール事業部
消費者経済研究室」を分離・改称し設立
*会社名:株式会社リテールエステート
*所在地:東京都新宿区新宿6-29-20
*代表者:松田優子
*設立 :2000 年(平成12年)
*事業内容:商業・消費・経済のコンサルティング
■松田優幸が登壇のセミナーの様子
- ご案内・ご注意事項
- *消費者経済総研のサイト内の
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事前許可も事後連絡も不要で、引用できます。
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(もっと言いますと、
①②を同時に満したうえで、拡散は歓迎です)
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取材対応での情報提供となりますので、
ご連絡下さい。
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- 取材等のご依頼 ご連絡お待ちしています
- メール: toiawase★s-souken.jp
(★をアットマークに変えて下さい)
電 話: 03-3462-7997
(離席中が続く場合は、メール活用願います)
- チーフ・コンサルタント 松田優幸
- 松田優幸の経歴のページは「概要・経歴」をご覧下さい。