実は、年金は、お得な制度?|年金は、払った金額の2倍以上も、もらえる?|3分でわかるシリーズ
◆実は、年金は、お得な制度? ◆年金は、支払った金額の2倍以上も、もらえる? ◆なぜ2倍以上なのか?「支払額」と「受取額」を比較します ◆保険料の納付額、受給額、ねんきん定期便のハガキの見方、 所得代替率なども解説 ◆3分でわかる年金のメリットを、わかりやすく簡単解説します 令和と平成の消費と経済を科学する「令和平成・消費者 経済 総研」 (以下略称:「消費者経済総研」 東京都新宿区、代表:松田 幸治)は、 2019/6/20に、掲題内容を掲出します。 ------------------------------ 本ページは、修正・加筆等で、上書き更新されていきます。 *初稿:2019年6月20日(木)18:00 *2稿:2019年6月26日(水)16:00 |

■50歳未満の人は?![]() |
下記は、拡大図です![]() |
◆「もらう額」と「支払い額」の倍率は? ①加入実績に応じた年金額(年額) ②保険料納付額(累計額) ねんきん定期便のハガキには、この①と②も記載されています。 皆さんも、ハガキを見て下さい。 仮に84歳まで存命で、65歳の受給開始から84歳までの 20年分を、もらうと想定します。 (①×20年)÷② → これは、どのくらいになりますか? この倍率をみて「おぉ、結構な倍率で、もらえるな!」になるかもしれません。 「なんか少ないぞ!」の場合では、下段の記載の問い合せ電話で、聞いてみて下さい。 (個人負担は、しているが、会社から国へ納付されていない、や 消えた年金記録問題にかかわっている可能性なども、無きにしも非ずです。) ◆どの時点の金額? 最新のハガキの金額は、直近時点での金額です。 この時点で、仕事も辞めて、保険料の支払いもしない、 という場合は、もらえる年金は、この金額となります。 しかし、仕事も辞めず、今後も支払い続ければ、②(支払い累計額)は、毎年、増えていきます。 ②が増えれば、それに応じて①(もらえる額)も増えます。 ハガキは2009年4月から、毎年来ているので、複数年のハガキを見比べてみれば、わかります。 次の年のハガキは、①も②も両方、増えていませんか? ①と②が両方増えてますので、 「①÷②の倍率」も、そんなに大きな変化は、ないのではないでしょうか? ぜひ、ご自身のハガキを見てみましょう。 ![]() ■50歳以上の人は? 50歳以上の人には、50歳未満の人のハガキとは、違うフォーマットのハガキが来ます。 ハガキには、 ① 1年間の受取見込み額 ② 保険料納付額(累計) の記載もあります。 ①が、もらえる額で、②が支払った額です。 「①×20年間」÷「②」を計算すると、 上述(50歳未満)の倍率よりも多いです。それはなぜでしょうか? 50歳以上の①の金額は、今後も、その時点の収入で59歳まで続いたら、 とした場合の予測額(見込み額)です。 ②の金額は、直近時点での「これまでの保険料納付額(累計)」です。 今後も、支払いは続くので、②は、増えていきます。 「 ①×20年 」÷「 ② + ③(今後の支払い額) 」 「③=今後の支払い額」を足し算しないと、倍率が見えません。 ◆総支払い額(累計)は? ハガキには、月別の「保険料納付額」の記載があります。 13カ月分の記載がありますが、ここでは4月~3月までの12か月分で計算してみます。 最新のハガキでの、保険料納付額12カ月分を合計した金額を、 今後の「予想支払い年額」としてみます。 (なお、平成29年(2017年)9月からは、保険料率は、固定の見込みです。) その金額に、退職するまでの年数をかけます。 今、50歳で、59歳までは10年分あるとします。 「予想支払い年額」×10年=「今後の予想支払い額」 「②これまでの保険料納付額(累計)」 + 「③今後の予想支払い額」 ②+③=④が人生での総支払額だとすると、 ①(もらえる総額)÷④(生涯の支払い総合計)=この倍率は、 どのくらいになりますか? このページでの設定に近い人の「ねんきん定期便」を、 いくつか見聞きしましたが、この倍率は、だいたい2倍強程度でした。 ![]() ■なぜ2倍も、もらえるの? 半分を、誰が負担? 「国民年金」は、半分が、国庫負担(税金)です。 「厚生年金保険」は、半分が、会社負担です。 大枠な理解では「 自分が半分負担 + 自分以外が半分負担 」なので、2倍もらえます。 「自分の負担は半分だ」ということは、お得な理由になるのではと思います。 ■その他の見方 ◆国庫負担(税金)は、もともと国民負担? 国民年金の原資の中に、国庫負担(税金)があることを、掘り下げると、どうでしょうか。 大枠では、「もらえる国民年金100% = 支払った保険料50% + 税金50%」でした。 税金50%分は、国庫負担で、国が負担しますが、大元は国民の税金です。 国民は、税金も払っているので、その分を考慮すると、約2倍より小さい倍率になります。 こうして、約2倍ではなく、違う倍率になるという見方も、あります。 国民年金は、原資の半分が税金で、厚生年金は、半分の保険料を、企業が負担しています。 国民年金も厚生年金も、自分の負担分が半分だからこそ、約2倍の額の年金がもらえます。 自営業等の人で「年金は、あてにしない」と言って、国民年金の保険料を、払わない人もいます。 その人は、年金を、将来もらえません。 しかし国民は様々な税金を払ってます。その税金の一部から、国民年金が支給されます。 自分は、他人の保険料の一部を負担してるのに、自分の権利を放棄しているので、損ですね。 (実際は、「損得」の話ではなく、保険料を支払うことは「義務」です) ◆長期にわたる とは ? また、もし保険料を全額支払って、翌日、2倍強の年金を全額もらえるなら、 お得感は強いですが、支払期間と受け取り期間は、長期にわたります。 支払いの時期と、受取りの時期が、離れています。 この「期間の概念」を考慮に入れると、また、話は変わってきます。 このあたりは、いつか続編で、取り上げてみたいと思います。 ※注:国民年金は、支払うときは「国民年金」で、もらうときは「基礎年金」と名前を変えます。 しかし、ややこしくなるので、本ページでは「国民年金」で統一しています。 ![]() ■ねんきんダイヤルで質問、相談を 今回は、思いっきり単純化した計算です。 繰り返しですが、様々な要因で、いろいろ変動します。また、正確ではありません。 正確なことを知りたい、より詳しく知りたい場合は、 0570-058-555「ねんきん定期便・ねんきんネット等専用ダイヤル」 に電話して、確認してみて下さい。 私も、何度か電話して質問しました。上記の電話が混雑している場合は、 「年金事務所」で検索して ↓ 「全国の相談・手続き窓口|日本年金機構」 ↓ 「日本年金機構」の「全国の相談・手続き窓口」 ↓ 各事務所の電話番号へ、掛けても、相談に乗ってもらえます。 私は、「ねんきんダイヤル」も「年金事務所」も両方電話させて頂きましたが、 後者の方がつながりやすかったです。 ![]() ■みんなで、年金制度を 「年金は破綻する」「年金は、1円も、もらえない」 「もらえても、大幅に減る」など、こんな言葉が、日本では、飛び交っています。 金融庁ワーキング・グループの報告書の公表から、注目を浴びることになった「年金」 自民党の小泉進次郎さんは「年金を説明・議論するチャンス」という趣旨の発言をしました。 消費者経済総研でも、ぜひ皆さんと一緒に「年金を、知り、議論する」場を続けていきます。 |
■【 3分でわかるシリーズ 開設の動機 】 チーフ・コンサルタントの松田優幸は、1987年に慶応大学の経済学部に入学して、 4年間、マクロ経済学を始めとした各経済学を研究していました。 研究を開始した時の感想は「経済学の論文や文献は、よくわからない」でした。 その後、理解が進んだ後には 「よくわかった。しかしなんで、わざわざ、わかりにくい表現をするのか?」 との感想を持ちました。 昨今、世の中に登場する解説でも「わかりにくい」表現は、 いまだ少なくない、と感じています。 そこで「3分でわかるシリーズ」を展開することで、 多くの方々に「わかりやすく」お伝えしていく考えです。 ![]() |
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